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機動戦士ガンダム 一年戦争 【きどうせんしがんだむ いちねんせんそう】 ジャンル 3Dアクションゲーム(メーカー公称 一年戦争体感アクション) 対応機種 プレイステーション2 メディア DVD-ROM 1枚 発売元 バンダイ 開発元 ナムコ 発売日 2005年4月7日 定価 6,800円(税別) プレイ人数 1人 セーブデータ 82KB以上 レーティング CERO 全年齢対象 判定 なし ポイント 2005年クソゲーオブザイヤー次点 大規模な広報活動の割に今までと代わり映えのしない内容値段に見合わない内容の薄さ好みの分かれる操作性原作エピソードの再現率はガンダムゲーム随一音楽・ムービー・グラフィック面は優秀 クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 ガンダムシリーズ 概要 特徴・システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 ガンダムシリーズの版権を持つバンダイが商品開発力に定評があるとされるナムコと手を組み、売上100万本以上のミリオンヒット(*1)を目指して立ち上げた商品開発プロジェクト、「プロジェクトペガサス」の最初にして最後の作品。 テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の第1話から最終話までを1本のタイトルで追体験出来るのが特徴。 本作品はプロジェクト立ち上げの由来が由来であったために販売元のバンダイも宣伝に非常に力を入れており、また過去の実績としてPS2向けに発売されていたガンダムゲームの売上が50万本を軒並み超えていたこともあり、ユーザーだけでなく、小売店サイドもまたこの作品に期待を寄せていたのだが…。 特徴・システム 操作システム いわゆるTPS(*2)等で多く採用されている操作性を採用している。 また×ボタンはカメラリセットに、△ボタンは一部機体でのみ使用されるが、○ボタンと□ボタンはプレイ中一切使用しない。 + 本作における基本操作一覧 L1ボタン ダッシュ L2ボタン ジャンプ R1ボタン 射撃攻撃 R2ボタン 近接攻撃 ×ボタン 視点戻し △ボタン 第三武装攻撃 (一部機体のみ) アナログスティック押し込み バルカン 左スティック 移動 右スティック 視点・照準移動 評価点 美麗なグラフィック 各機体の3Dグラフィックは、足の裏のバーニアや各部のモールド等、細部に至るまで作り込まれている。後の『クライマックスUC』に決して劣るものではなく、「PS2のガンダム作品の中では最高レベル」と評される事もある。 ミッション中に特定条件を満たす事で発生する「メモリアルアクション」(端的に言えば原作シーンを再現できるシステム)も、このグラフィックが後押しして好意的に見る意見もある。 レアな隠し機体 高難易度クリアやメモリアルアクション収集の特典として、追加機体がいくつか用意されている。 ガンダム(ロールアウトVer)、フルアーマーガンダム、ガンキャノン重装型、ジム・スナイパーカスタム、ジム・ライトアーマーなどとMSV世代をピンポイントで狙ったものになっており、直撃世代からの評価は非常に高い。 これらの機体のモデリングも、ガンダム同様にリデザインされている。 今でこそ多数の機体を使用できるガンダムゲームは『ガンダムオンライン』など複数存在するが、当時のCS作品という括りでは本作ぐらいしかなかった。 選んだ機体はミッション中のムービーにも反映される。例えば第一話でガンダムではなくジムが大地に立つ、最終ステージで半壊したフルアーマーガンダムがラストシューティングといったシーンを見れたりする。 しかし、後述する問題点もある。 TV版をクローズアップ それまで1stガンダム作品は、劇場版をベースにしているか、世界観だけを使った外伝作品が殆どであった。本作はTV版を題材にした数少ない作品であり、TV版エピソードをベースに劇場版の要素を組み込んだ内容となっている。 やや荒削り・中途半端ではあるものの、TV版を大きくクローズアップした事自体には高い評価を得ている。劇場版要素との組み合わせについても違和感無く仕上がっている。 従来作では取り上げられなかった白兵戦や、ホワイトベースの機銃を用いた銃撃戦がある点も、内容こそ不十分だったがアイデアは秀逸であった。 演出 原作の追体験をコンセプトにしているだけあり、演出面はかなり高いクオリティを誇っている。特にララァ・スン関連のシーンは相当な気合が入っており、発売から10年以上が経過した現在でも評価が高い。 無線会話の充実。司令部からの命令や、味方の呟きや雄たけびなど、戦場を賑やかに彩ってくれる。おまけに敵の無線まで聞こえてくる演出は、ナムコ社のエースコンバットシリーズを髣髴とさせる。 収録BGMにはTV版だけでなく劇場版で用いられた楽曲も多く含まれており、ステージで流れるBGMの大半が劇場版の当該シーンで流れた楽曲に準拠している。その為、ジャブローで流れる「哀・戦士」等は、「TV版の再現」というコンセプトからは外れる(*3)ものの、劇場版で評価の高いBGMが流れる点は演出面で非常に好評。 ソロモン戦で出現するアナベル・ガトーやア・バオア・クーでシャアが乗るパーフェクトジオング(高難度で出現)等も、このゲームならではの嬉しい演出。こちらも無線会話が凝っている。 小ネタにも力が入っており、敵がこちらの動作に合わせて原作で喋った台詞を話す(*4)、乗り物や生身の人間までモデリングされている(*5)等、戦闘そっちのけで小ネタ探しに勤しんでみるのも面白い。 賛否両論点 独特な操作性 本作の基本的な操作は、概ねL1~L3・R1~R3ボタンに集約されており、いわゆるTPS/FPSに多い操作性である。 これは当時の3Dアクションの主流とは大きく異なり、また当時は「TPS/FPSが少しずつ浸透してきた」という時代であったため、既存のガンダムゲームに慣れたプレイヤーからは操作し辛いという意見が多く出た。 逆にTPS/FPSに馴染みのあるプレイヤーからは、特にこれといった不満意見は出ていない。また本作で初めてこの操作に触れたプレイヤーからも、慣れればむしろ良好な操作性であるという評価がされている。本作の操作性自体は決して悪い訳ではない。むしろ本作以上に操作性が悪い作品も存在している。 ちなみに説明書には「操作性は独特だけれども、慣れてください(意訳)」と記述されている。 問題点 ボリューム不足 本作は多くのガンダムゲームと違って、操作モードはアムロ・レイ視点のストーリーモード及びフリーモードのみとなっている。その為、ジオン側や他キャラクターで遊べるようなおまけモードは用意されていない。 ステージ数自体は全28ステージとそれなりに多いが、各ステージのボリュームには長短のばらつきがあり(*6)、ハードモードまで含めた通しプレイでも総プレイ時間はそう長くない(10時間かかれば長い方)。ある程度アクションやシューティングに慣れた人なら半日ほどでクリアできる、という声も。 カイやハヤト、あるいは敵対するシャアなどの視点で見たストーリーも収録してくれれば良かったのだが、上記の通りボリューム不足感は否めない。 歴代作品と比較して代わり映えのない内容・中途半端な原作再現 本作に限らずキャラゲーにありがちな事だが、一応アニメ本編をなぞってはいるものの、所々端折られていたりするため中途半端。 主要な戦闘はほぼ収録されているが、ストーリーはやや端折り気味。原作視聴者なら脳内で補完も可能だが、未視聴者にとっては唐突な展開に感じる。 白兵戦や砲戦もアイデアこそ評価されたが、やはり中途半端だったため、より作り込むか他の要素を入れるかして欲しかったところ。 ソロモンでの階段登りや飛来するメガ粒子砲を回避する場面等は、原作とは全く関係ないうえ難易度が高くテンポが悪い。ここで手詰まりを起こしかけたプレイヤーも少なからずいる。 ロックオンの仕様 右スティックで敵を索敵してレティクルに敵が収まればロックオン…という仕様だが、少しずれただけで解除されてしまう。 旋回速度の遅さも相まって「出来が悪く、(ロックオンが)ない方がむしろやりやすい」とまで言われてしまうことになった。 なお、移動はロックオンに左右されず自由に可能で、またオプションでロックオン機能そのものをオフにする事もできる。 よって、3Dアクションの「ロックオン」というよりは、一般的なTPS/FPSに備わっている「エイムアシスト」に限りなく近い。 格闘攻撃の仕様 格闘攻撃を当てても敵があまり怯まない他、一定数ヒットさせると高確率で反撃してくるため使い勝手がいまいち悪い。 それに加えて格闘攻撃には誘導性が無いため、TPSというジャンル上どうしても操作しにくく慣れが必要となる。 シールドが機能していない グラフィック上ではシールドを持っているが、「盾を構えて敵機の攻撃を防ぐ」といったシステムが無い。 TPS/FPSを知っている者からすればそれが当然(*7)だと割り切れても、そういうゲームとしてアピールも売り出しもしていなかった以上、それらを知らないプレイヤーに押しつけるのは非難されて然りである。 アニメでは何度もシールドで攻撃を防いでいるのはもはや言うまでもない。 最低限、シールドを持っている方向や正面から来た攻撃位は何らかの方法で防げるようにするくらいの配慮は必要であっただろう。 バーニアの仕様 他のゲームと比べてもゲージの減少速度が異常に早く、ゲージが1秒程で空になる(回復自体も一瞬で終わるが)。 そのため前述の階段上りが鬼門であり、機体が1機だけ納まるような狭い足場(足場間の距離と高低差も相当なもの)へ飛び移るためにブーストを小刻みに吹かせて滞空時間を少しでも延ばす必要がある。落ちれば長い道のりを再びやり直す羽目になる。 メモリアルアクション 原作の都合上仕方がないことではあるが、条件が「ビームサーベルで敵を倒す」で占められているので物足りなさがある。原作の名場面を自分で見つけ出すコンセプトと合っているとは言い難く、もう少しメリハリが欲しかったところ。 なお、登録はされないものの、エルメスステージのシャア専用ゲルググをビームライフルなどで撃墜すると直後のムービーにもしっかり反映される。一度は試してみるのもいいだろう。 一部の隠し機体が不遇 ガンタンクは8ステージ目限定、ガンキャノン系列機は地面のあるステージ限定など、出撃ステージに制約を受けている機体がある。 上記にも記されているが、ビームサーベルを持っていない隠し機体は一部メモリアルアクションの発動ができない。せっかくの凝った演出なのに惜しまれる。 更に、ギャンの登場する23ステージ目ではサーベルが2本ある機体(=二刀流が出来る機体)でなければ発動できない。 メモリアルアクションとは別だが、27ステージ目限定の「ハイパーバズーカ2丁持ち」がガンダム以外不可。G-3やロールアウトカラーは使えてもいいと思うのだが…… また、RX-78系列機(*8)以外の隠し機体はラストシューティングシーンでコクピットのハッチが開かない。そのためハッチをすり抜けてアムロが機体から降りるというシュールなシーンに。 総評 平たく言えば「評価点も多々あるが、全体的にボリューム不足で細部が甘い」という、良くも悪くもありふれたキャラゲーである。 演出・グラフィック以外の面が荒削りだった事に加えて、当時はメジャーとは言い難かったTPSの操作性を採用した点も、本作のちぐはぐ感を強調する結果となった。 一方で演出やグラフィックに関しては極めて良質で、操作性も好みこそ分かれはしたが決して悪いものではなく、ポジティブな一面も持ち合わせている。 世間の評価は決して良くはないが遊べる水準にはしっかり達している一作である。 しかし本作を好意的に捉えたプレイヤーでさえ、ボリューム不足については擁護しておらず、価格に見合った内容とは言い難い。 先述の通り「評価点も多々あるが全体的にボリューム不足で細部が甘い、典型的なキャラゲー」という評価が相応しかろう。 余談 高売上を狙ったメーカー側が過剰に出荷した事も相まって、市場では発売してすぐに値崩れを起こす結果となってしまった。最終的な売上は33万本と目標の3分の1になってしまっている。 上記の通り「プロジェクトペガサス」に連なる作品は本作のみとなり、同プロジェクトはその後続報もなく自然消滅する事となった。 しかし本作をきっかけとして、バンダイとナムコは本格的な業務提携を結び、後に「株式会社バンダイナムコホールディングス」が設立される事となった。 操作システムについて 公式ページのコラムには「過去作のユーザーの反応からこのシステムを採用した」と書かれていた。しかしその「過去作」が一体何なのかは不明で、何を指針に本作を開発したのかは未だはっきりとしていない。 とは言え、先述したように本作の操作性は諸手を挙げての歓迎こそされなかったものの、一定の評価自体は得ており、重く重量感を意識した操作性の作品がその後いくつかリリースされた他、白兵戦も後の作品に継承されている。 ゲーム内容と直接の関係は無いが、ガンプラの一大ブランド「マスターグレード(MG)」にて本作のガンダムが立体商品化された。商品名は「MG 1/100 ガンダム Ver.One Year War 0079」。 後述のジオン系MSとは異なり新規造形となった(脛フレームのみ流用)。ゲーム中のモデリングと比較しても再現度は高い。1/100モデルでは定番であったコアブロック収納をオミットして腹部に可動軸が追加、股関節のスライド機構など可動を重視した設計でアクションモデル的性格が強い。また、肩部への可動軸の追加により、自然な形でラストシューティングポーズが取れるのも魅力的である。組立説明書も一般的なモノクロではなくカラーが多く使われており見やすくなっているなどガンプラとしての完成度も当時としては非常に高く好評を得ている。 後に成形色をTVアニメ版に変えたバージョンも発売された。 当時既に発売済みだったジオン系MSのマスターグレード商品(ザクII、グフ、ドム、シャア専用ゲルググ)でも、成形色と一部内容物を変更した本ゲームカラーバージョンが発売された。
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この記事では、FCD『ゴルフJAPANコース』とその続編『ゴルフUSコース』について扱う。判定は全てスルメゲー。 ゴルフJAPANコース 概要(JAPANコース) 変更点 評価点(JAPANコース) 賛否両論点(JAPANコース) 問題点(JAPANコース) 総評(JAPANコース) その後の展開(JAPANコース) 余談(JAPANコース) ゴルフUSコース 概要(USコース) 変更点(USコース) 評価点(USコース) 賛否両論点(USコース) 問題点(USコース) 総評(USコース) その後の展開(USコース) 余談(USコース) ゴルフJAPANコース 【ごるふじゃぱんこーす】 ジャンル スポーツ(ゴルフ) 対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム 発売元 任天堂 開発元 任天堂ハル研究所 発売日()内は書換開始日 1987年2月21日(1987年6月14日) 価格 3,500円 プレイ人数 1~2人 判定 スルメゲー ポイント マリオゴルフの原型オンラインゲーム大会の始祖的存在ファミコンゴルフゲーム初の完成形 マリオシリーズ・関連作品リンク ディスクファクスイベントシリーズ 概要(JAPANコース) 1987年2月に任天堂が発売したゴルフゲームで、1984年に発売された『ゴルフ』のアレンジ版。 ディスクファクスイベント用の青ディスクカードソフト第1弾でディスクファクスを介して、そのスコアを任天堂に送る形でスコアを競う全国トーナメントが行われた。 キャラクターがマリオに差し替えられており、現在でも続いている『マリオゴルフシリーズ』の始祖的存在である。 根本的なゲーム性は『ゴルフ』から受け継がれているので、本項目では変更点のみを記述するものとする。 変更点 スイングのスピード選択が可能になり、速くすることにより飛距離が伸ばせるようになった。 速くなる分、ド真ん中で止めるのが難しくなるので、コントロール精度では落ちる。 ボールの高さを打ち分けられるようになり、バックスピンも可能に。 ショット時、下を押しながら打つと高いボールに、上を押しながらでは低いボールに。 一見逆のようだが、これもフックやスライスを打つ時と同様、ボールのインパクトする上下位置を定める感覚の再現だろう。 ショット時、押しているのが左右ならばバックスピンをかけられる。 インパクトの中心幅がクラブによらず一定となったこと。 これによりドライバー以外のクラブでもボールコントロールが難しくなっている。 クラブの性能が固有に差別化された。 ラフの深さが4段階になり、それぞれショットの飛距離の減衰度合いが異っている(フェアウェイの75%・80%・85%・90%)。これはグラフィックで草の長さで判別できる。 バンカー内での飛距離減衰が大きくなった。 これは80%・60%・40%の3段階に分かれている。これはグラフィックでは黒い点の多さで判別できる。またバンカーのヘリの場合だと、サンドウエッジ(SW)でなければ出すことができない。 ドライバーなど本来遠くに飛ばすウッドはライによって性能の劣化が激しくなった。 スコアカードにより、いつでもスコアを確認できる。 スタートボタンでスコアカードを見ることができる。 同じくスタートボタンで先にグリーンを見ておくことも可能。 時代に合わせて、ホールの距離がヤード表記になった(日本では1986年9月から公式大会におけるヤード表記が復活した)。 1ホールでの最大ストロークは50が最大でそれ以上は付加されない。 『ゴルフ』では99までカウントしていた。もっとも50打もかかる時点でトーナメントどころか楽しむ以前の問題なので大した意味はないが。 CPU相手にマッチプレーができるようになった。 2Pプレー時はルイージ(白+緑)が登場するが、CPU相手の場合は黒+茶色の毒キノコカラーになる。名前は不明(「COMP1」としか表示されないため)。ブラッキーか? ディスクファクスイベントによる全国トーナメント 期間は発売日である1987年2月21日から5月10日まで。 当初イベントは4月30日で終了するはずだったが、5月10日まで延長された。 18ホールを終えるとスコアを保存でき、そのうちの4ラウンド分のスコアデータで応募する形式。 既に4ラウンド枠がすべて埋まっている場合、いずれかを消して上書きする。 ディスクファクスのサービスデータで、暫定のランキングを見ることができた。 賞品 賞品として上位500名には必ず、それ以下には抽選で合計5100名にゴールデンディスクカードが贈られた。 これにはオリジナルコースが収録された本作の別バージョンになっている。 上位100人に贈られたものは、プレイヤーの名前と成績が入っている。それ以外はまったく同じ仕様。 上位100名仕様のものは豪華なケースになっており、それ以外のは任天堂のディスクマスコットキャラの形をした黄色っぽいケースになっている。 上記とは別口に、応募者全員にランキングカードも贈られた。 これは順位によって色分けされており、4ラウンドの各スコアと順位、応募店が記載されている。 評価点(JAPANコース) ゴルフのリアル要素が飛躍的に高まった。 『ゴルフ』では「フェアウェイ=スルーザグリーン」で「木=OB杭」だったが、ちゃんとラフや林、当たり判定のある立木などが正式にシステムに組み込まれた。 単純に距離だけでなくフェアウェイやラフ、バンカーなどライによってクラブを使い分ける必要がある点は、まさにゴルフらしい。 スイングスピードの導入により、コントロールとパワー相反する2つの使い分けができるようになった。 これらにより、一層知識や技術が必要となった。 ボールの高低やバックスピンなど、いかにもゴルフらしいショット打ち分けができるようになった。 更にOBのラインが明確になったこともゲームとしては好材料。 方向指示が細かくできるようになり、同時にグラフィックウィンドウの切り替わりがスムーズになった。 『ゴルフ』では、グリーン以外では方向指示が粗かった上に、グラフィックの切り替わりが目に見えて鈍いものだった。 CPU相手にマッチプレーができる。 無印の『ゴルフ』では人間の対戦相手が必須だった。 ビギナー層からすればCPUプレイヤーの攻め方を参考にできる。 賛否両論点(JAPANコース) とにかく難易度が高く、またボールの高低差、バックスピンなど操作が複雑。 後の話になるが翌年5月にナムコから発売される『ナムコクラシック』はまっすぐのショットが打ちやすいシステムが構築され、その点は多少緩和されているが、本作はそれもタイミングをしっかり図って打たなければならないので、より高度な技術が求められる。 まっすぐ打つことの難しさは『ゴルフ』でも同じことだが、本作はスイングスピードによるパワーとコントロールの調整を3通り全てに順応しなければならず、そうそうマスターできるものではない。更に状況を判断して打球の高さやバックスピンなどの操作も必要となる。 そのためアンダーパーで回るまでの障壁となると上記作品よりも高い。 まさしく全国区のツワモノが2ヶ月以上に亘って鎬を削って競い合うためのゲームである。それだけにマスターする甲斐もあるが、そういった大会がないとプレーに対する脱落も起きやすい。 問題点(JAPANコース) バンカーの深さやヘリでのSW必須などに関してノーヒント。 ラフに関しては説明書で書かれているので、これについても記述して欲しかった。 木によって強く跳ね返った場合、当った音がない。 そのためショット自体がおかしな挙動になる。 CPUの思考時間が長い。 一人用でマッチプレーを行うと、上記の通りCPU専用のキャラと勝負するのだが、思考時間が長く、1分近く取られることもある。 パワーゲージの帰りの速度が行きの速度の2倍なので、タイミングが合わせづらい。 総評(JAPANコース) 無印の『ゴルフ』では、フェアウェイもラフも同じだったり、木にぶつかって跳ね返されることがなかったりしたが、それらはしっかり改善されここにきてやっとゴルフゲームとしてひとまずの完成を見たと言ってもいいだろう。 同時にフック・スライスだけでなく、スイングスピードによるコントロールとパワーのバランス、ボールの高低、バックスピンなどいろいろと技術介入が必要なポイントが多くなり、それらを駆使できなければスコア以前という点に関しては、『ゴルフ』よりもより上級者向けになった。 ゴルフらしいシステムが完成した反面、ゲーム自体はより技術を求められる上級者向けになった。いかにもトーナメントイベント用らしいゲームに仕上がったと言えるだろう。 その後の展開(JAPANコース) 本作のイベントが終了した翌月にあたる6月『ゴルフUSコース』が発売。詳細は後述。 同じく青ディスクカードを採用しディスクファクスを用いた全国トーナメントが行われた。 因みにこれは本作発売の時点で既に決まっており、タイトルのデモでスタッフロールの最後に告知されている。 賞品となった『パンチアウト!!』は非常に有名で、本作末期のサービスデータでUSコースが告知された折に、このソフトについても触れられていた。 余談(JAPANコース) 本作の説明書でも『ゴルフ』の説明書同様、OBが2ペナルティを取られるような記述がある(詳細は『ゴルフ』の余談にて)。 同様の誤記をした攻略書籍も多々ある。 1986年末頃から本作の存在がファミコン書籍の発売情報に掲載されていたが当時は『ゴルフ(仮)』としか書かれていなかった。 全国トーナメントの最終的な参加人数は80409名だった。 ソフトの売上本数が約73万本なので購入者の約9人あたりに1人ということになる。 ディスクファクスイベントによる全国トーナメントの優勝者のスコアはなんと驚異の-80(208)であった(*1)。 スコアの詳細では2度もアルバトロスを出しているなど、まさに圧巻だった。 その優勝者も3月頃ではまだ259(-29)だったようで、そこから上記のような驚異的なスコアまでに至ったのだから、まさに技術を磨くほど楽しくなる、このゲームの醍醐味を現したような結果である。同時に、このイベント自身も普通にプレイしていれば上達前にモチベーションが持たず脱落しがちなゴルフゲームで、とことん技術を磨かせたくなるきっかけ作りには、まさに適任だったと言える。 優勝者は次回作『ゴルフUSコース』やHAL研究所として1988年2月に発売した『ジャンボ尾崎のホールインワン』(FCロムカセット)における徳間書店の攻略本で監修を務めた。 講談社の月刊漫画誌『コミックボンボン』連載のファミコンプレイヤー漫画『ファミコン風雲児』で描かれた。 作中では仲間の一人である一馬が「ゴルフは本当にゴルフを知った者が勝つ」と言ってプロゴルファーを指導員に招聘した。 主人公の天竜研は、それまで幾多のゲームでの戦いを主に連打技を駆使して勝ち抜いてきたが、このゲームに於いては過去に例を見ないほどの大苦戦を強いられ、それまでの戦いで培ってきた技がことごとく通じず作中のゲームで挫折を味わった。上記のプロゴルファーの指導を仰ぐことになり、結果としては大会に勝つことはできたが彼が最も苦戦したゲームに間違いない。 こういったところからやはり、非常に難関なゲームだったことがよくわかる。 作者も上記のような驚異的なスコアは予想だにしていなかったか主人公の天竜研は優勝したがスコアは-14(274)と実際のイベントでは賞品確定圏である500位にすら入れないものにとどまっていた。ちなみにこの作中の大会は実際に行われたディスクファクストーナメントとは関係ない架空の大会である。ディスクファクストーナメントは何十回何百回とプレーしたベストスコアに対して作中の大会は「現地での一発勝負」という典型的なゲーム大会スタイルだったので無理もない話だが。 CMでは「飛ばし屋淳」「OB鬼政」「おだての松」「バンカー花姉妹」「OB金造」様々な名前が登場した。 また「♪夢が送れるディスクシステム」(*2)という新しいフレーズが誕生し以後もディスクファクスイベント作品のCMで使われた(最終作『ファミコングランプリII 3Dホットラリー』を除く)。 + CM ゴルフUSコース 【ごるふゆーえすこーす】 ジャンル スポーツ(ゴルフ) 対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム 発売元 任天堂 開発元 任天堂ハル研究所 発売日()内は書換開始日 1987年6月14日(1987年6月21日) 価格 3,500円 プレイ人数 1~4人 判定 スルメゲー ポイント 操作性はJAPANからそのまま引き継がれているフル画面で魅せるショット マリオシリーズ・関連作品リンク ディスクファクスイベントシリーズ 概要(USコース) 1987年6月に任天堂が発売したゴルフゲームで、上述の『ゴルフJAPANコース』の続編にあたる。 前作同様にディスクファクスイベント用の青ディスクカードソフトでディスクファクスを介して、そのスコアを任天堂に送る形でスコアを競う同じ形で第2回の全国トーナメントが行われた。 前作『ゴルフJAPANコース』はファミコン草創期の1984年5月に発売された無印の『ゴルフ』のアレンジ版だったが、本作はその更なるアレンジ版となる。 根本的なゲーム性はJAPANコースから受け継がれているので、本項目では変更点のみを記述するものとする。 変更点(USコース) ストロークプレーは最大4人までプレー可能になった。 それに伴ってか、スコアボード上の名前が「PLAYER ◯」で統一された。色は1Pから順に赤、緑、青、オレンジとなる。 サブコントローラーは不要で1Pと3PはIコントローラー、2Pと4PはIIコントローラーでプレーする。 反面マッチプレーは人間の対戦相手がいないと不可能になった。 ティショット時、ティーアップの位置を動かせるようになった。 ワッグル時はウィンドウカラーが青色になり、今アドレスしているのかワッグル状態か簡単に見分けられる。 ピン(カップ)までの距離が表示されるようになった。 ただし、あくまでも今の地点と直線距離でしかないのである程度目測が必要には変わりない。 コースビュー、グリーンビュー、ショット画面がそれぞれ独立した。 そのため、ショットする画面がフルサイズになったことでよりリアルなショットが演出される。 代わりにグリーンビューではキャラクターが表示されなくなっている。 方向指示はコースビューでもショット画面でも動かすことが可能。 風向きもよりリアルな風速計のようなものが付いた。 ラフによるショット減衰効果が全体的に増し、最も深いラフでは50%にまで落ちる。 これはほとんどバンカー並。 グリーンの速さ(打球の転がりやすさ)も3段階設定された。 これがグリーンの色で見分けられる。 OBは画面外のみになった。 そのため、外周をグルリ囲んでいる林はあくまで林でしかない。 ディスクファクスによる全国トーナメント 前作同様に本作でも開催された。 ルールは前作と同じで4ラウンド分のトータルスコアを競い合う。 期間は発売日である1987年6月14日から8月31日まで。 今回は特に延長はされなかったが、期間そのものは2ヶ月半と前回とほぼ同じ。 賞品 CMでも公開されたが金色に輝くロムカセットのボクシングゲーム『パンチアウト!!』が合計1万名に贈られた。 上位5000人にはもれなく、他に「ホールインワン賞」として記録の中にホールインワンが含まれる者の中から抽選で1000名。 更にランキング末尾の数字が「1」「4」「9」「2」の者からも抽選で4000名。 前回のゴールデンディスクカードが5100名だったのでほぼ2倍に相当する。 任天堂は1985年11月の『マッハライダー』以降ロムカセットによるゲームを発売していなかったので、久しぶりの任天堂ロムカセットでもある。 他に前作同様、本作バージョンのゴールデンディスクが贈られた。 こちらに関しての条件は不明で、何名かも判明していない。 順位に応じてのランキングカードは前回同様、全員に贈られた。 更に上位100名にはトロフィーも進呈された。 賞品とはちょっと違うが、トーナメントに参加していて現在登録している4ラウンドの合計スコアが320(+32)を切っていれば、プレイヤーキャラをマリオから女子ゴルファーに変更できる。 Aボタンを押しながらスタートすることで発動。 女子ゴルファーにするとスイングスピードが5段階にできる。 評価点(USコース) フル画面になったことでよりリアルさを増したビジュアル。 全画面で見ることによって、ショットの行方をより見やすくなった。 見た目だけでなく、木などを立体的に感じて、その視点でショットの方向指示を動かせる点も便利。 さらに増したリアルなゴルフ要素 ティーアップの位置を動かせるようになったことで、より戦略性が増した。 グリーンの速さという新しい概念が加わり、それにより一層本物のゴルフの感覚を高めている。 ピンまでの直線距離の表示。 前作では、おおまかな目測しかできなかったが、直線距離とはいえピンまでの距離がわかることで大まかな目安にでき、次の攻め方の判断がしやすくなった。 ホールの構成も特定のOBがなくなったことで、ボールを落とせるスペースが多くなったことで一層、自分なりの攻略ルートを展開しやすくなった。 ほとんど一本道に近いホールもあるが、森に囲まれたホールなどでは、そういったポイントが多く設けられている。 賛否両論点(USコース) 攻略難易度の高さにおいては前作を圧倒的に上回る。 まず根本のショットシステムは前作のままなので、やっぱりまっすぐ飛ばすことが難しく、ホールの構成との兼ね合いでも多少の曲がりが命取りになることが多い。 恐らく、イベントにより前作をプレーしたことである程度それを加味してのものだろう。前作時点で脱落したプレイヤーについていけるレベルではない。 実際前回の優勝者が-80だったのに対して本作は-60だった。参加者は前回よりも手慣れた猛者連が集ったにもかかわらず、優勝スコアが20も落ちている(1ラウンドあたり5)ところからしても、その難易度の上昇度合いがよくわかる。 OBラインがなくなったことに関しては一概に「易しくなった」とは言い難く、ミスコントロールなどで林に打ち込もうものなら、すべての木に当り判定があるためぶつけまくって本来のOB以上の損に繋がるケースもある。 それだけに前作で経験があってもその慣れで、のっけからアンダーパーで回れる保証はない。とはいえコツが掴めてパープレーやアンダーパーなどで回れるようになればその達成感も一入であり、コースの個性に関しては前作以上に癖のあるコースが揃っているため攻略のやりごたえも感じられるようになっていく。 問題点(USコース) グラフィック面が強化された一方で、ロードが2ホールに1回でトータル8回とその回数が大幅に増してしまった(前作は18ホール回って3回)。 ハードの仕様で仕方ない上に、そこまで大して苦になるわけではないが、ゲームのテンポでは悪化している。 CPU相手のマッチプレーができなくなった。 初心者へのヒントのようになってしまうことを懸念したのかも知れないが、CPUプレイヤーに勝てるようになったぐらいでは到底トーナメント上位には食い込めないので、初心者に対する攻略の幅を狭めている。 木にぶつかって跳ね返される場合、当った音がしない場合があり、時として正確なショットができなかったのか、木にぶつかって跳ね返ったのかが判断しにくい状況がある。 パワーゲージの帰りの速度が行きの速度の2倍なので、タイミングが合わせづらい。 総評(USコース) ビジュアル面に関しては大幅に進化し全画面で展開されるショットなどは前作では味わえない立体感でゴルフ気分を存分に盛り上げてくれる。 だが、やはりディスクファクストーナメント対象作品らしく、やはり初心者がおいそれとできるようなものではない点は変わらないどころか難易度は相変わらずどころか更に増しており、前作で慣れたプレイヤーでさえもそうそう簡単にはいかない。 ある意味で前作を戦った猛者たちに更なる刺激を与えるためのものと言ってもいいだろう。慣れてこそ初めてモチベーションが生まれ楽しめるようになる点では前作よりも濃い。 その後の展開(USコース) ゴルフゲームによるディスクファクスイベントは本作で終わり第3弾はモデルチェンジして同年10月30日に発売されたレースゲーム『ファミコングランプリ F1レース』で行われることになる。 ゴルフに比べると技術習得の障壁が低いためかイベント期間もわずか1か月半と短いものとなった。 こちらの賞品『スーパーマリオブラザーズ』のゲームウォッチも大きな話題となった。ただし中身は同名の既存2作品とは全然別物で完全にオリジナルのシンプルなゲームである。 マリオキャラによるゴルフゲームは4年後の1991年9月20日に『マリオオープンゴルフ』としてロムカセットで発売。 システムとしては本作に近いが、若干初心者向けに譲歩したシステムになっている。 賞品の『パンチアウト!!』は同年の11月21日に、実在ボクサーのマイク・タイソン氏とタイアップし『マイクタイソン・パンチアウト!!』として正式に一般販売された。 ゲームの内容自体は一般販売版の方が上位互換ということもあって熾烈な戦いを勝ち抜いて賞品版を勝ち取ったプレイヤーからすれば、不満に思う声もあった。 もちろん現在では賞品版の方がその価値が圧倒的に高いのは言うまでもない。 余談(USコース) 『ゴルフ』や『JAPANコース』同様、本作の説明書でも「OB=2ペナルティ」の誤記が直されていない(実際は1ペナルティ)(*3)。 これは後のロムカセット『マリオオープンゴルフ』でも持ち越されている。やっぱり長年ゴルフをやってきていつの間にか「2ペナルティ」という認識になってしまったものはそうそう簡単には直せないようだ。 ソフト売上が約56万本(書換含)に対し最終的なトーナメントイベント参加人数は77822名だった。 前作の80409名よりは若干落ちたもののソフト売上や参加人数では落ちたものの購入者による参加率では約1/8と若干ながら上がっている(前作が80409/73万で約1/9)。 前作の時点でその技術を習得できず参加を断念した層は今回はハナから購入しなかったと思われる。 上記の女子ゴルファーはトーナメント参加フラグが立っていないと使用できないので、当時参加しなかった者は今から使いたいとなると障壁が高くなる。 その上応募済みディスクは個人情報が記録されているため売りに出すことに自体抵抗があると思われるので中古市場では単純に1/8というわけにはいかない。もちろん4ラウンドで+32(1ラウンドあたり+8)以内というのも未プレイ者や一度脱落してブランクを経てチャレンジする層からしたら相当難しいことに間違いない。 USとあるようにパッケージのマリオは恒例のオーバーウォールが星条旗を模したようなデザインになっている。 それはゲーム画面でも同じだが、そのため一目でマリオとわかりにくくなった一面もある。 このデザインは『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』のカラーバリエーションの一つとしても採用されている。(Miiverseより) CMは前作のシリアス路線から一転、阿波踊りのようなノリで「♪参加参加参加参加…」と、キャッチーな歌に乗せて踊るという完全にコミカルなものになった。 徳間書店発行の『ファミマガVideo(*4)』1990年3月号で行われた企画「ファミコンCMベスト10」でゲーム史屈指の名作CMと名高い『ファミコンウォーズ』を抑えて見事1位に輝いた。 + CM「♪参加参加参加参加…」
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「検証依頼」が出ています。依頼内容は「コロコロのイベントで体験版が配布されたとするソース」「コロコロとのタイアップの詳細」です。対応できる方はご協力をお願いします。 グランデュエル~深きダンジョンの秘宝~ 【ぐらんでゅえる ふかきだんじょんのひほう】 ジャンル カードバトルRPG 対応機種 ゲームボーイカラー 発売・開発元 ボトムアップ 発売日 1999年12月10日 定価 4,500円(税抜) プレイ人数 1~2人(対戦は通信ケーブルが必要) 判定 なし ポイント カードバトルとダンジョンRPGの合成 概要 ダンジョン カードバトル 通信機能 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 地下100階まであるダンジョン最深部を目指すゲーム。 戦闘はカードゲームで行い、新たなカードを入手して自分のデッキを強化しながら進めていく。 強化したデッキで友達との通信対戦が可能。 ダンジョン ダンジョンといっても複雑な構造ではなく、不思議のダンジョンシリーズのように挑むたびに構造が変わり、各階層のどこかに階段があって部屋で区切られているタイプ。 レベルアップの概念はない。カードを集めたいのなら隅々まで探索、そうでなければ階段を探して即降りが基本である。 全100階層だが、部分的に6つに分かれているので、実質6種類のダンジョンがあると考えていい。 途中にいるボス(5・15・30・50・75階)を倒すことで中間ポイントが作られ、そこから再開することができる。 ダンジョン内には見えない罠が仕掛けられており、アイテムカードを使わない限り回避できない。 罠にかかるとステータス異常に冒されたり、次の階に落とされたりする。 ステータス異常は自然治癒するが、そのまま敵に出会うと苦戦するので治療アイテムを常備しておくのが有効。 カードバトル あらかじめ30枚のカードを組み合わせたデッキを構築しておく。数を減らしたり増やしたりすることはできない。 カードは大きく分けて「攻撃カード」「補助カード」「アイテムカード」がある。アイテムカードはデッキに入れられず、移動中に使用する。 戦闘ではデッキの30枚のうち5枚がランダムで場に出現するので、どのカードを使うかを選ぶ。補助カードは2枚まで使える。攻撃カードは1枚選ぶと、そのカードで攻撃行動に移る。 場のカード5枚が全て補助カードになってしまった場合は攻撃ができず、どれか1枚を交換することになり、無防備のまま相手に1ターン行動されてしまう。 ダンジョン内で死ぬと、デッキに入っていないカードを全て失い地上に戻される。 強力なカードは常にデッキに入れているはずなので、それほど大きなペナルティではない。 属性は無属性(*1)を除くと6種類あり、他の属性との相性はそれぞれ有利2・不利2・影響なし2となっている。 相性が有利だと自分の倍率が+1され、不利だと相手の倍率が+1される。そのカードのAP(アタックポイント)×倍率が最終的な攻撃力となる。この攻撃力同士を比べ、その差が相手または自分へのダメージとなる。 カードだけでなく、自分と相手がいる地形にも属性があり、それも倍率に影響してくる。 攻撃カードには強化度があり、合成によって最大255まで強化できる。 単独の属性カードを別の属性カードと合成すると複合属性カードになる(*2)。複合できる属性は2種類まで。 補助カードには地形属性変更・HP回復・AP強化・ステータス異常付加など様々なものがある。 召喚カードはダメージ判定で勝った場合、与えるダメージを強化してくれる補助カード。それぞれ得意な属性があり、地形属性と一致するとダメージがさらに増加する。 通信機能 通信対戦は、自分のデッキを使うか、設定されたレンタルデッキを使うか選べる。 赤外線通信でカードの交換が可能。 評価点 お絵描きモードがあり、自分が描いた絵のカードを使用可能。もちろん通信を利用して交換もできる。 ゲームバランス 序盤は簡単、しだいに難しくなっていく。即降りだけでクリアできるのは1つ目か、運が良くても2つ目のダンジョンまでだろう。 ダンジョンと村を往復し、しっかりデッキを強化することで深い階層に潜る力がついてくる。 気軽に中断が可能 ダンジョン内でセーブできるカードや、いつでも村に戻れるアイテムカードが頻繁に拾える。村に安価で売られてもいる。 賛否両論点 バランスを崩しがちなAP強化カード 属性一致ならばAPを直接増加させることができる補助カードで、+1000のものを2枚使えば2000も底上げできる。さらに属性によって倍率がかかるので、高い倍率が得られれば楽にカンスト(9999)する。 カードの強弱や多少の属性不利など跳ね返してノーダメージで相手を倒せてしまう。もちろん大量に集める必要はあるし、発動できるかどうかは運が絡むのだが。 カードの強化には時間がかかる 攻撃カードの強化値は合成によって増やしていくしかなく、同じ属性のカードを大量に集める必要がある。また合成には別途マテリアルカードも必要で、買うと高いのでお金も集めなければならない。 言い換えればプレイ時間が長いほどカードを強化できるということなので、対戦するプレイヤー間で有利不利がつきにくい。 問題点 属性の相性が直感的にわかりにくい 「火が水に強い」「闇が風に強い」「土が光に強い」など、原理がよくわからないので覚えるしかない(*3)。 属性を2種類持つカードは両方の相性が組み合わさり、さらに地形効果までも加味して攻撃倍率が決まるのでややこしい。 CPUキャラの個性がほぼない 相手によって得意な属性などがあるが、エンカウントで出会う相手を選べるわけではないので意味がない。 勝利時に手に入るカードも相手のデッキからランダム。せめて好きなカードを1枚もらえるとかなら集めやすかったのだが。 CPUもモンスターを連れているが、グラフィックが違うだけで強さはどれも一緒。主人公のモンスターも一緒で、特徴がない。 戦闘のテンポが悪い 攻撃時はまずカードを取り出してモンスターに力を与え、モンスターが攻撃を繰り出すというアニメーションが毎ターン挿入される。アニメOFF機能はなく、召喚カードなど入れようものならさらにテンポが悪くなってしまう。 そもそもCPUとのバトルに勝ってもカードを1枚もらえるだけで、拾い集めたほうが時間的効率が良いので戦う必要性が薄い。幸いにも逃げられるカードを最初から1枚持っているのでうまく使いたい。 持ち物の整理がやりにくい デッキ30個と持てるアイテム(最大20個)が一括で扱われているため、ごちゃごちゃになってしまう。 拾ったカードは不確定名になっていることがあり、鑑定カードを使うか村に戻るまで使用できない。不確定カードが溜まるとすぐに持ち物がいっぱいになってしまう。 整頓機能はあるが、入れ替え機能がないので大雑把にしか整理できない。同じカードを並べてすっきりさせるだけでも大変。 対戦に戦略性がない デッキの相性や集めたレアカードの数、カードの強化具合で勝敗が決まることが多い。 お互いのデッキが極まってくると即死や反射のカードが飛び交うだけの運ゲーになる。 総評 カード集めとダンジョンRPGの奇跡(?)の融合。 育成すればするほど強くなるが、カードの入手は運頼り、対戦バランスは相性や育成具合で決まり戦略性がないなど、カードゲームとしての欠点も多い。 コツコツと努力をして少しずつ強くなっていくのが好きな育成マニア向けのゲームと言えるだろう。 余談 主人公のデフォルト名は「チーノ」だが、これはイタリアのパスタ「ペペロンチーノ」の略称。地名や人物名にもイタリア料理の名前が使われている。 別のイタリア料理の名前に変えると、特殊なデッキでスタートできる裏技が発動する。ただし付けた名前を変えることはできず、妙な名前でのプレイを強いられる。 コロコロコミックとタイアップしており、イベント会場で参加者に体験版が配られた。 製品版にはパスワードが設定された隠しカードが存在し、発売後しばらくしてコロコロ本誌などで公開された。 ゲーム中に登場するモンスターはNINTENDO64の育成RPG『おねがいモンスター』からの出演である。個性が全て削られてしまったのが残念なところ。 続編がGBAで発売予定だったが、発売前にボトムアップが倒産してしまい幻となってしまった。
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本稿はDLC課金型のアプリゲームが原作ですが、現時点ではSwitch版に限定したものとなっています。 DEEMO 【でぃーも】 ジャンル ファンタジーリズムゲーム 対応機種 Nintendo Switch メディア ゲームカードダウンロードソフト 発売元 フライハイワークス 開発元 Rayarks Inc./Esquada 発売日 ダウンロード版 2017年9月21日 パッケージ版 2018年10月25日 定価 ダウンロード版 3,000円(税込) パッケージ版 3,888円(税込) プレイ人数 1人 セーブデータ 1箇所 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 良作 ポイント 多くを語らずも切ない世界観本物のピアノを弾くように操作可能 DEEMOシリーズDEEMO / DEEMO -Reborn- あらすじ 概要 システム 評価点・特色 賛否両論点 問題点 総評 その他 あらすじ 『さよならも言わずに消えてしまわないで。』主人公・Deemo(ディーモ)は、城で独りピアノを奏でる謎の存在。そんな孤独な彼のもとに、ある日突然、空から記憶喪失の少女が舞い降りた。少女を上の世界へ帰してあげたいと悩むDeemo。その時彼は、ピアノを弾き、曲を聴かせると成長する不思議な芽があることに気がついた。その芽が木となり、天井の窓まで届くほどに育てば、少女を元いた世界に帰すことができるかもしれない。少女との触れ合いの中、人の温かさを知ったDeemoと記憶を取り戻した少女が迎える結末とは?これは2人の、不思議で少し切ない物語??。(※公式HPより) 概要 原作は台湾のRayarkによって開発・製作されたスマホ用音楽ゲーである。 音楽を演奏して木が一定量生長するごとに物語が進むという、やや珍しい形式をしている。 システム 音ゲーの操作システム 音楽が流れている最中に、画面奥から手前に向かってピアノの鍵盤のようなシンボルが流れてくる。 シンボルは「塗りつぶされた線」「枠線のみの線」「白く光る楕円」の3種類あるが、前2つは見た目のみでプレー上の違いはない(赤及び青の着色については後述)。 画面手前には黒い横線が引かれており、このラインと重なったタイミングでシンボルにタッチすることが求められる。 「白く光る楕円」のみ線をなぞるようにしてタッチしてもいい。グリッサンドやトリルという形で使われている。 連続で成功することでコンボ。5コンボ以上のときはタイミングが特にいいとコンボ数の下に「Charming」と表示される。 Charming評価自体は4コンボ以下でも発生しており、リザルト画面で表示されるCharming率の分母はコンボ数と同じく総ノート数である。 打鍵操作が早すぎるか見逃してしまうかして、タイミングが大きくずれるとコンボが途切れてしまう。 スイッチならではの操作にも対応 コントローラーのボタン操作にも対応。タッチするかわりに正しいタイミングで対応したボタンを押す必要がある。 流れてくる鍵盤のタイミングは据え置きだが、黒いシンボルが青と赤で着色されるようになる。青は左手側のボタンで、赤は右手側のボタンでないと処理できない。青と赤の両方で着色されているもの(設定で緑色に変更可能)はどちらで処理してもよい。 白く光る鍵盤はL/R/LZ/RZの押しっぱなしで対処可能。 NINTENDO LABO バラエティキットのピアノToy-Conでプレーする専用のカテゴリも存在する。 こちらは鍵盤のシンボルが降りてきた場所をタイミングよく弾けば成功判定。 譜面は専用のものが用意されており、ランク変更不可。 判定ラインもこれに限りピアノを模したものになる。 曲の解放 シナリオの進捗や、曲のプレイ状況に応じて逐次新しい曲が開放されていく。収録曲の総数は300曲以上。 Deemoたちが暮らす世界にある物体を、画面タッチやAボタンで調べて回ることも出来、そこから入手できる新規楽譜もある。 なおキャラクターに触れると何かしらしゃべってくれる。場合によってはシナリオの伏線となる情報をしゃべることも。 課金要素について 課金要素は基本存在しない。原作では追加楽曲をプレイできるようにしたりシナリオを最初から楽しみたい場合は課金が必要であったが、本作では最初からデータに収録されている。 なお、2020年11月末に配信開始となったDJMAXとのコラボ楽曲パックがSwitch版初の有料DLCである。 評価点・特色 ピアノを弾いているかのように操作できる 本作に求められる操作は流れてくる鍵盤型のシンボルに、正しいタイミングで触れるだけ。 プレイヤーが鍵盤に触れたタイミングに対応して、ピアノの音が鳴るようになっている。また画面右側に行く程高い音が出る傾向なのでピアノを引いている雰囲気が存分に掻き立てられる。 特に白く光る鍵盤を操作すると、ピアノのグリッサンドやトリルを実際にやっているような気分になれる。 ピアノベースの曲が多く取り入れられているのも特徴で、ジャジーな曲、アップテンポな曲、バラード調の曲と幅広い。 さりとて決してピアノがメインの曲ばかりではなく、ボカロ風の曲も多めに収録されている。 スイッチならではの操作もある スイッチコントローラーで操作する場合もあるが、タッチのときと根本的な操作方法は変わっていない。 キーコンフィグは各サイド5パターン(一方で統一、もしくは斜め区切りで2ボタンずつ(反転含む))のほか、自由設定も可能(*1)。 曲や譜面は限定されているが、ピアノToy-Conにも対応(上述)。 物語が存在すること Deemoたちが暮らす世界は、どこか暗くも暖かい雰囲気のある背景デザイン。木の生長によって徐々にその世界も変化していく。 シナリオは多くを語らないため、ゲームのテンポも大して損なわない。 かといって何も無いシナリオかというとそうではなく、周回の最後ではDeemoと女の子が何故この世界にいるのか、何故Deemoは女の子に優しくするのかという疑問について、核心的な情報が語られる。 選曲メニューにまとめられている曲ひとつひとつにジャケット画像がつけられている。内容はDeemoをはじめとした登場人物をアレンジしたものである。 追加課金不要な方式へのアレンジ スマホ版では課金方法にもよるが全曲開放+全周回プレイ開放に10,000円以上の課金が必要であったが、本作はこれらの殆どが最初から遊べる状態なのでコスパはなかなか良い。 賛否両論点 選曲について 本作のために書き下ろされたオリジナルの楽曲が多く、馴染みづらい面はある。ただし曲のクオリティ自体は高いものが多く、オリジナルながらもファンから大きな人気を獲得している曲も存在する。 クラシックの曲もあるにはあるが少ない。妙に間延びしたアレンジの曲もある。 ボタン操作がもたらす難易度について ボタン操作の場合、画面左側にきた鍵盤シンボルは必ず左手側のボタンでさばき、右側に来た鍵盤シンボルは右手側のボタンでさばかなくてはならない。 カスタマイズは可能。左と右で完全に分担してしまう設定を初心者向けとして扱っており、デフォルトもその形になっている。 逆に白く光る鍵盤シンボルはRボタンを押しっぱなしでさばける。曲が流れている途中ずっと押していても特にペナルティがない。 タッチ操作と比較すると難易度は一長一短か。 問題点 木が20mに生長したときのイベント 木が20mに達すると、一度成長が止まる。しかし次のイベントは特定の場所を調べないと発生しない。今までのイベントが木の生長で自動的に発生するものだったのでやや混乱する。 選曲時 プレイできる曲が増えていくと、アルバムを選択時に一瞬フリーズするようになる。 曲を検索する機能が無い。上述の通り、曲はアルバム単位で分割されているため、好きな曲を演奏したくても、「その曲がどのアルバムにあったか」をプレイヤー自身が覚えておく必要がある。 総評 取っつき易さとピアノの弾ける感覚が両立された、絶妙な操作システムが特長。 楽曲は本作オリジナルのものが多いが、ピアノの音響が活きる良曲がそろえられ、切ないシナリオともかみ合い独自な世界観の形成に成功しているといえるだろう。 その他 さかのぼること2年、2015年6月24日にPS Vita版『DEEMO~ラスト・リサイタル~』が発売されている。 こちらはスマートフォン版と同様に楽曲パックがDLCとして販売される形式。その他にも、イベントシーンのアニメ化などのアレンジがある。 PS Storeではゲーム本体は「PlayStation ♡ Indies」カテゴリにあるのに対し、楽曲パックは普通にPS Vitaコンテンツの「ゲーム・追加アイテム」カテゴリにあるので注意。 2019年11月21日、PS4にてリメイク版である『DEEMO -Reborn-』が発売。PS VRにも対応、こちらも追加楽曲はDLC販売。 アドベンチャーパートのフル3D化といったアレンジも。 2020年9月3日にはWin版(Steam)(*2)、12月17日にはSwitch版及びスマートフォン版(iOS/Android)も発売。
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アルナムの牙 獣族十二神徒伝説 【あるなむのきば じゅうぞくじゅうにしんとでんせつ】 注意 ここでは『アルナムの牙 獣族十二神徒伝説』の原作(PCE)版と、リメイク(PS)版の二つについて紹介しています。PCE版はクソゲー判定、PS版は「判定なし」です。 アルナムの牙 獣族十二神徒伝説 原作(PCE)版 概要 ストーリー 特徴 問題点 バグ それ以外の問題点 評価点 総評 余談 リメイク(PS)版 概要(PS) 特徴(PS) 問題点(PS) 評価点(PS) 総評(PS) 余談(PS) その後の展開 原作(PCE)版 ジャンル RPG 高解像度で見る 裏を見る※重大なバグあり、購入時要注意! 対応機種 PCエンジン スーパーCD-ROM2 発売元 ライトスタッフ 発売日 1994年12月22日 定価 8,800円(税別) 判定 クソゲー ポイント バグだらけ高いエンカウント率セーブデータが一つしか作れない アルナムシリーズ 牙 / 翼 概要 人種差別をテーマにしたRPGで、人間たちに差別されている亜人類(獣族)の戦士たちの物語を描いている。 本作は『エメラルドドラゴン』や『アルシャーク』で人気を博したイラストレーターの木村明広が総監督を務めている。 ストーリー 一人の少年が相も変わらず燦々と照りしきる太陽を見上げていた。否、少年は陽を見ていたのではない。その太陽の向こうの、おそらくは彼の目がつくりあげた幻影を見つめていたのだろう。これから歩むべき刻の流れに、少年は今、最初の足跡を記したのだ。少年は震えた。そして少年は、遠い目で、彼の置かれた立場を明確に認識した。もう後へは引けない。少年は、そう自分に言い聞かせた。少年の名はケンブ。今、彼は旅立つ…。“清都(せいと)”と呼ばれる中央府に統治されたこの世界は、気の遠くなるほど長い間、平和で安定した日々が続いていた。しかし、永遠に続くと思われた“人間”達の平穏な生活は、突然の事件によって危機にさらされることになる。異形の怪物“肉叢(ししむら)”の出現である。生命あるものを無差別に襲う肉叢の脅威は月日を追うごとに増大し、人びとの不安は最早頂点に達しようとしていた。そして人間達は、彼等が常に“卑しまれた者共”と蔑んできた“獣族(じゅうぞく)”を、肉叢から我が身を守る為の“楯”として利用する策を講じたのである。獣族の者達が、何時頃どの様にして生まれてきたのかは定かではない。ジュツ族代表の防人として清都へ赴くケンブにとっても、一体自分が何者かは知る由もなかった。(PS版説明書より引用) 特徴 パーティーに加わるキャラクターは合計13人で、いずれも獣族12部族それぞれの代表である。 + パーティーキャラクターの紹介 ケンブ 年齢:17歳 犬に獣化する戌(ジュツ)族の代表。本作の主人公。意志が強く正義感にあふれているが、マイペースで人の話をよく聞かない。 オウケン 年齢:不明 ケンブと同じく犬に獣化する戌(ジュツ)族の男性で、ケンブに戦闘技術を叩き込んだ師匠。 一族の中でも最強の戦闘能力を有する程の実力者だったのだが、物語の最序盤で肉叢の攻撃からケンブを庇って命を落としてしまう。 本来ならばケンブではなく彼が部族の代表として、清都に赴く予定であった。 トエイ 年齢:17歳 兎に獣化する卯(ボウ)族の代表。快活で心優しい少女。しかし、自分の気持ちに正直な言動がトラブルの元になることも。 シャッコ 年齢:23歳 虎に獣化する寅(イン)族の代表。性格は粗暴だが、非常に義理堅い。妹のマトラには頭が上がらない。 トバリ 年齢:19歳 鳥に獣化する酉(ユウ)族の代表。真面目で爽やかな青年。この世界では貴重な飛行能力を持っている。ケンブとは気が合うらしい。 スズメ 年齢:21歳 馬に獣化する午(ゴ)族の代表。明るくサバサバとした性格のしっかり者のお姉さんで、仲間を元気付ける。 バッソ 年齢:18歳 鼠に獣化する子(ス)の代表。ちょっとずる賢くお調子者な男で、シャッコの子分を自認している。非常にすばしこく、盗みの技は天下一品。 タランダ 年齢:25歳 蛇に獣化する巳(シ)族の代表。気が強く口も悪いが、根は他人思いで優しい姉御肌な女性である。 ランチョ 年齢:35歳 猪に獣化する亥(ガイ)族の代表。猪突猛進で豪快なおじさん。そのため、どんな危険な場面でも突っ込んでいく。代表の中では唯一の妻子持ち。 ギユウ 年齢:27歳 牛に獣化する丑(チュウ)族の代表。無口でポーカーフェイスな力自慢の大男。何故か頼りになる。 ヨウガン 年齢:20歳 羊に獣化する未(ミ)族の代表。気が弱く戦うことを好まない青年。自分が場違いな所にいると意識しているため、余計に臆病になっている。 ヒエン 年齢:16歳 猿に獣化する申(モウ)族の代表。頭脳派でプライドが高い少年だが、どこか抜けている。周りから認められたいという要求が強い。 リョウスイ 年齢:不詳 龍に獣化する辰(シン)族の代表。素性は謎に包まれている不思議な青年。この世界のさまざまな謎の鍵を握っているらしい。 彼らはそれぞれ干支の十二支にちなんだ12種類の獣へ変化することができる。 ただし、同時に加入するのは最大でも3人で、主人公ケンブ以外のキャラクターはシナリオが進むごとに入れ替わりが強制的に行われる。 ステータスはHPに当たる「体」とMPに当たる「気」と分けられる。 戦闘コマンドは「攻撃」「獣化(獣化攻撃)」「合体(合体攻撃)」「防御」「物品(アイテム)」「逃走(逃げる)」があり、「攻撃」「獣化」「合体」は「気力」を消費する。 「攻撃」コマンドは気法(魔法)を使うキャラは気法を使い、気法を使わないキャラは通常攻撃をする。 攻撃の種類によって消費する気力が変わり、通常攻撃でも気力を1消費する。 「防御」を選ぶと気力が回復できる。 ロム(お金)に関しては、戦闘で直接手に入るのではなく戦闘で倒した肉叢(魔物)の数などによって換金所でお金と交換するシステムになっている。 問題点 バグ SFCの『摩訶摩訶』もかくやと思わせるバグの温床。 詰み確定のバグ ウーシェンの村の西にある「西の洞窟」の途中にある、出口に見える所から出ると画面全体がバグったフィールドに出て動くこともできず詰む。 しかも「出口に見える所」とは画面の三分の一ほど壁の無い所で、正しい道は半キャラ分ほどしか空いていないため一見行き止まりに見えるという初見殺しの罠。 終盤のダンジョン「マハムの塔」の頂上近くで、イベントが発生し3人目の仲間がパーティを抜けた直後に頂上へ向かわず下の階へ降りると、たった今降りたばかりの階段が登れなくなる。下へ降り続けても行き詰まり、仲間の気法「脱出」も効かないのでハマり確定。 仲間のトエイ、タランダとパーティを組んでいる時に、2人のレベルを上げ過ぎた状態で四天孔のナンゴウに会うとフリーズする。 ラストダンジョン最深部に、いるべき筈のラスボスの姿がない場合がある。もちろんクリア不能。 他のボスでも同様の事が起き得る。ただラスボス以外なら一度ダンジョンから出て入りなおせばボスがいることがあるのが救いか。 あるキャラとの話を終えて建物を出ようとするとき出口の左側から出ると、入り口に出ずにフィールドに出てしまう。しかもクリアに必須なアイテムが入手不可になる。 フリーズの嵐 炎系の最強気法(魔法)「熱炎」を使用するとフリーズする。敵が使ってきた場合もバグる。 この気法を使用できる仲間がよりによってタランダ。彼女が仲間にいる時はLVの上げ過ぎも含め注意が必要。 プレイヤーが使用する場合、対象決定前に方向キーの左右で対象を変更すればフリーズせずに使えるものの、どの敵が対象になっているのか画面上で判別できない。 なお、タランダは戦闘時の初期カーソル位置が気法であり、「熱炎」は覚えれば気法選択後の初期位置。つまり雑魚相手にやりがちなボタン連打戦闘をするとフリーズ確定、という罠がある。 更には、熱炎で敵を倒した次のターンに対象を変えず熱炎を使うと、死んだ敵を攻撃してまた倒せてしまう。 また、解毒などの補助気法を味方に使用した次のターンに対象を変えず熱炎を使うと、その味方に誤爆してしまう。 これらの特性?を逆手に取り、「熱炎で同じ敵を何度も倒しまくった後に誤爆で仲間と使用者自身を倒し、生き残った主人公に残りの敵を倒させて経験値を独占させる」という強引なレベルアップ手段として活用できない事もない。ただし一度の戦闘で得られる経験値は65535を上限にループしているので、適当なタイミングで切り上げないと骨折り損に終わるが。 ゲームの進行上入る必要が無いタイミングで入るとフリーズするダンジョンがある。 奪われた装備を取り戻すため屋根裏から宝物庫に忍び込むイベントがあるが、宝物庫の棚を調べずに出入り口を調べると、キャラクターが勝手に棚に向かって動き、そのままフリーズする。 終盤のダンジョン「肉叢の大穴」からフィールドに出る際、入り口とは違う場所からフィールドに出てまたダンジョンに戻り、バグリまくった画面を一歩歩くとフリーズする。 しかも入り口とは違う場所から出たフィールドは行き止まりであるため、ダンジョンに戻るしかない。 ただし、ダンジョンに戻った直後に動かずオプション画面を開き、「脱出」を(バグッた画面から手探りで探して)使用すれば、そのダンジョン本来の入口まで戻れて、画面のバグもなくなり無事にやり直せる。 アルナムの牙関連のバグ 最強の武器という設定の「アルナムの牙」はイベントで強制的に装備させられ、それまで装備していた武器は消滅する。しかも最強武器のはずが、運が悪いと敵に対してほとんどダメージを与えられない。 本作は装備を外して装備なしにする事が出来ないため、メイン武器以外の武器を売るか預けていた場合、「アルナムの牙」強制装備時にメイン武器の消滅を回避できなくなってしまう。 そのイベントの少し前に、「通常攻撃からの追撃で、ゲーム中2番目に強力な全体攻撃気法を無条件に繰り出せる」という超強力な武器「翠玉龍小太刀」を入手してきている可能性があるので、それを失ってしまうと悶絶必至。 その他のバグ 場面によって顔グラフィックが別キャラの顔になってしまっている場合がある。 中でもスズメという綺麗なお姉さんキャラが、口調はそのままにハゲたおっさんの顔グラで話しかけてくるのはプレイした人はまず覚えているほどの衝撃を与えた。 まれに名前も別キャラになることもある。 突然キャラが消えたり出たり、設定上はいるはずなのに、画面には表示されてなかったりする。 ダンジョンやとある村に、話しかけることすら出来ないキャラがいる。 何故か重要なイベントアイテムが2つも手に入ってしまう。 トエイのレベルが50になると同じ気法を2つ覚えてしまう。肝心なときには使えない微妙な「脱出」である。 しかもその際、代わりに「結界」(しばらく敵が出なくなる気法)を忘れる。後述通りエンカウント率の高い上に逃げられないこのゲームで、よりによって。 あるダンジョンで仲間が「テレポートでダンジョンを出よう」と提案するが、実際にやろうとしても出来ない。 持ち物を確認したり物品屋で売ろうとした時に、持っていないはずのアイテムが表示される事があるが選択はできない。「蹴殺の金具」「滅殺針」「馬蹄鞭」といった、普通にゲームを進めていても出てこない品物の名が並ぶ事もある。 仲間のランチョ・ギユウと別れた後、トバリ・タランダを仲間にして街を出るまでの間にメニューを表示してしまうと文字がバグって判読不能になる事がある。そうなると二度と直らないので、ランチョ達と別れる前のデータからやり直すしか対処法がない。 一応文字化けしたままでもプレイは進められるが、ヒントが読めなくなるため実質詰み確定である。 その他にも多くのバグが存在する。 それ以外の問題点 ゲームバランスも悪い。 僅か数歩歩けば戦闘になるほどエンカウント率が高い。 レベルアップしていくとエンカウント率が下がるようだが、上げすぎると前述した詰み確定のバグに遭遇するため結局エンカウント率が高いままの状況を余儀なくされる。 通常攻撃でもわずか1とはいえ気力を消費する。そのため序盤は、戦闘で楽に勝てたとしても気力切れのため次の町までたどり着けないことがある。 一応「防御」で少しだけ気力を回復できるが、焼け石に水。 キャラ関係のバランス調整もなっていない。 キャラの系統は戦士系と魔法系があるが、後者の方が圧倒的に強い。 魔法系は最終的に「気法」で通常攻撃の倍以上のダメージを与えられ、中には全体攻撃や、回復気法・補助気法も使えるキャラもいるためである。 パーティーキャラ入れ替えは強制で控えのキャラも無い為、戦士系ばかりの時期は冒険が厳しい。 各キャラの出番にも偏りがあり、プレイヤーが初めて戦闘で動かすのがラスボス戦のキャラもいる。 戦士系が装備する武器のバランスも悪い。攻撃気法の追撃効果がある「雷神の小太刀」「火炎剣」などが強力過ぎて、それらをダンジョンで入手したキャラはもう武器を買い換える必要が無くなる。 「合体攻撃」があるが、二人の気力を大量に消費するので効率はよくない。 普通に遊んでいると主人公が仲間のレベルに追いつけず(最終的に仲間より10レベルほど低くなる)、全く戦力にならなくなってしまう。 戦闘で先制攻撃できるかされるかの判定がパーティーの合計レベルに依存しており、パーティーキャラ入れ替え時に主人公のレベルが仲間よりも低いと敵の先制率が上がるため、レベル上げをしないと戦闘が不利になる。 激しい戦闘でボロボロになった仲間が最後の力を振り絞り必殺の一撃を狙うシチュエーションがあるが、ステータス的には体力気力ともMAXの元気一杯状態であるため悲壮感が漂ってこない。 ロム(お金)の入手方法が面倒。 獲得できるロムは敵一匹ごとに設定されているが、戦闘で敵を倒した時点では手に入らず、街に戻って換金所へ立ち寄る必要がある。地味に面倒。 更に「○○ロムで新しい武器が買えるからそこまで稼ごう」と思ってもいくら稼いだのかがわからない。 敵の種類と得られるロムを把握すれば手計算も出来なくはないが、そんな面倒なことを望むプレイヤーは皆無だろう。 セーブデータが一つしか作れないため、詰み確定のバグに遭遇すると最悪の場合ゲームを最初からやり直す羽目になる。 また、ダンジョン等にセーブポイントが無く、セーブは基本的に宿屋でしか出来ない。 そのため、ダンジョンを攻略して宿屋に着く前にフリーズに遭遇したら、ダンジョン攻略前からやり直しになってしまう。 フィールドがとても狭く、ゲームの進行状況ごとに訪れる事が可能な場所や歩き回れる範囲が非常に限られている。 しかも乗り物も存在しないので移動手段は全て徒歩である。そのため、他のRPGのように飛行船などの乗り物で世界中を縦横無尽に駆け回るといった事が出来ない。 終盤になると別の世界のラストダンジョン周辺の極めて僅かな範囲しか移動出来ず、また元の世界に戻る事も出来ない。 街が一切ないため、武器やアイテムの購入ができない。回復・セーブは像の前で出来るのが救いか。 しかも本作は前述の通りセーブデータが1つしか作れない為、元の世界を歩き回れるセーブデータを残しておくといった事も出来ない。 終盤で「マンダラの盾」と「飛空の鎧」が手に入るが、パーティ内で誰も装備できず、しかもその時点で既に最終メンバーなので他の仲間に渡すことも出来ない。何の為に存在するのかわからない死にアイテムとなっている。 メモリ操作で始めから上記の2つの装備を所持してプレイしたところ、マンダラの盾はギユウ専用で、飛空の鎧はトバリ専用だと判明。終盤に何らかの形で全員をフィールド操作できる場面が実装されるはずだったのかもしれない。 ちなみに、装備メニューでは装備品以外のアイテム(当然装備不可)jまで表示され邪魔。また、装備できるどうかは実際に選んでみるまで解らず不親切。 音声入りのセリフはムービーシーン以外でも音声のみしかなく、通常のセリフのような字幕は出てこない。 しかも音声も妙に小さいため聞き取りにくく、理解し辛い。 セリフにある方角の間違いが目立つ。 例えば、ジュウケイの町に行く前に「ジュウケイの町はここ(ギホウの街)から真東だ」とジュウケイの町の場所を教えてくれるが、実際は西なので逆になっている。 評価点 木村氏の手がけたキャラクターや(今の視点で見れば)豪華声優陣の演技 森川智之、冬馬由美、松本保典、篠原恵美、島本須美、千葉繁、速水奨など、当時の若手実力派からベテランまで幅広く起用している。 優れたシナリオを声優たちの熱演がより引き立てている。 綺麗なビジュアルシーンや人種差別をテーマにしたストーリー。 ただし獣化表現や残虐表現が含まれるため、やや人を選ぶ。特にラスボス戦での描写は人によってはトラウマ物かもしれない。 BGMが良い。 総評 とにかくバグが酷い。「バグさえなければ…」という意見も多い。 せめてプレイヤーに有利なバグだったり遊べる&笑えるバグばかりならともかく、発生するバグがことごとくデメリットを与える物ばかりなので、プレイヤーのやる気が失われ、続編のサブタイトルの如く焼塵の空の彼方へ消えていく。 キャラクターデザインがPCEにも移植された名作『エメラルドドラゴン』の人と一緒だったため、続編と勘違いした人やエメドラのような出来を想像して購入する人が続出、被害を増やすことになった。 余談 こんなどうしようも無い程の駄作ではあるが、それでもシナリオだけは非常に高く評価されており、外伝シナリオを描いた小説やファンブックが販売された。 なお小説版の後書きには制作スタッフが原作のバグを笑いのネタに使う記述があり、その件について『あんなバグだらけのゲームを世に送り出した反省の弁を述べるならともかく、あの態度は一体どういうつもりだ!』と、当時のゲーム雑誌の読者投稿コーナーでファンに糾弾される一幕もあった。 PS版の公式ソフトウェアカタログの紹介によると、本作は8万本売れたらしい。 またSFCへの移植も検討されていたが、カセットでは無理があったのか中止になった。 …が後述するPS版のようにADVにしていればSFCでも何とかリメイクできたのではないだろうか? 木村明広氏曰く「某工場の焼ミスで致命的なバグが発生してしまった」らしい。 しかし、もし本当に焼ミス(CD-ROM製造・記録時のミス)でバグが発生しているなら「バグのないもの」もあるはずだがそれが無い。つまり嘘である。 ただし、修正バージョンが持ち込まれたが誤って旧バージョンのマスターディスク(製品版のデータが入った元となるデータディスク)で製造されてしまった例もないわけではない。 ライトスタッフが倒産し、さらに著作権の帰属が不明になったため、プロジェクトEGG、PCエンジンアーカイブスにおける本作の配信が困難になっている。 リメイク(PS)版 ジャンル アドベンチャー 高解像度で見る 裏を見る 対応機種 プレイステーション 発売元 ライトスタッフ 発売日 1996年2月2日 定価 3,980円(税別) プレイ人数 1人 判定 なし ポイント まさかのジャンル変更バグ関係は消滅し、とりあえずは普通に遊べる辻褄が合わないセリフあり 概要(PS) PCEのクソゲーの移植…と思いきや、RPGだった原作からADVへとジャンルを変更し実質別作品化。 特徴(PS) メニュー画面には「初めから」「途中から」「おはがき」の三つがある。 「途中から」はメモリーカードがなくても始めることができ、どこから始めるかも細かく選べる。 「おはがき」はライトスタッフに寄せられた本作およびその続編『アルナムの翼』のファンイラストを見ることができる。 通常コマンドは最大2つ(「移動」・「会話」または「調査」)しか出てこない。 町や洞窟の中ではこのコマンドを使ってストーリーを進めていく。 町の外に出るとマップ画面になり、途中にある道を通りながら他の町や洞窟へ移動することができる。 肉叢との戦闘パートもあり、攻撃する部位を選んで攻撃し、全ての部位を破壊することで戦闘に勝利できる。 攻撃方法は攻撃する部位や進行度に応じて自動で決定される。 問題点(PS) ジャンルを変更したのにセリフをPCE版からそのまま流用。 そのため、エンカウント戦闘がないのに「防人としての報酬は肉叢を倒した出来高払い」、宿屋がないのにもかかわらず「宿屋に泊まれ」など辻褄が合わないセリフも登場する。 せめてセリフをADV向けに書き換えるべきだったのでは? 元々はRPGだったこともあり戦闘パートも存在するが、一応存在している程度のものでしかない。 よって、選択肢を間違ってもゲームオーバーになる事はない。ただ、不条理な高難易度や選択ミスでゲームオーバーになるよりはいいという意見もある。 ムービーは基本的にPCE版からの流用であるため、画質が粗く感じてしまう。 音声もPCE版からの流用であるため、音量が妙に小さく声が聞き取りにくい。 終盤は画面全体が赤や白で激しく点滅する場面がある。このゲームをやるときには体調を万全の状態にしておくことをお勧めする。 評価点(PS) 元作品とは全くの別物と化したが、PCE版で問題だった大量のバグは消滅し、普通に遊べるように。バグを期待して買うとある意味ガッカリする。 そのため、評価の高い人種差別をテーマにしたストーリーを最後まで楽しめる。 ストーリーやセリフは完全に原作から流用されているわけではなく、一部が修正されている。 明らかな間違いであった「ジュウケイの町はここから真東だ」というセリフは「ジュウケイの町は、ここから真西だ」と正しい情報に修正されている。 PCE版では戦闘に参加しなかったシャッコの妹であるマトラも戦闘に参加する。肝心の武器を持ってないのであまり意味はないが。 メモリーカードがなくても、各章の途中からゲームを開始できる。 PCE版をバグや異様に高い難易度などにより途中で投げた人や未プレイ者でも途中から始めることも可能。 ライトスタッフに寄せられた本作およびその続編『アルナムの翼』のファンイラストを見ることができる。 ライトスタッフによるコメントも付いているので一見の価値あり。 PCE版とは違い音声入りのセリフでも通常のセリフと同様に字幕が出るようになった。 メーカーロゴのムービーとスタッフロールは新規ムービーになっている。 また、PCE版で没になったムービーも使われており、それを見ることもできる。 総評(PS) RPGだった原作からADVへとジャンルを変更したため、ゲーム性が全くなくなってしまった。 その代わりプレイを妨げていたバグもなくなっているため、本作のストーリーを最後まで知りたい人はこちらをオススメする。 余談(PS) ジャケットイラストには中央のケンブを除いて他は全て脇役達が描かれている。 十二神徒が描かれているPCE版のジャケットイラストと差別化を計ったものと思われる。 なお、本作にも説明書の目次にPCE版のジャケットイラストがある。 本作の付録として1996年のカレンダーが付いていた。そのためか説明書は表紙・目次を含めて8ページと薄いにもかかわらず、ケースは厚めのケースになっている。 その後の展開 正式な続編であるPSソフト『アルナムの翼 焼塵の空の彼方へ』は、PCE版の反省点を活かし多少の粗はあるものの普通に遊べる出来となっている。 『アルナム弁当~牙も翼もてんこもり~』も発売予定だったが会社が解散したため発売中止になった。 2019年、エメラルドドラゴン30周年記念イベントにて木村氏が発表した同人誌「Trinity of After the End」にて本作の後日談が描いた漫画が掲載された。 同誌には他にも木村氏が携わった『アルシャーク』と『エレメンタルドラグーン』(*1)の後日談も収録されている。
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ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード 【わいるどあーむず ざ ふぃふすばんがーど】 ジャンル RPG 対応機種 プレイステーション2 発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント 開発元 メディア・ビジョン 発売日 2006年12月14日 定価 6,980円 レーティング CERO B(12才以上対象) 廉価版 PlayStation 2 the Best 2009年3月26日/2,667円 配信 ゲームアーカイブス 2014年10月15日/1,234円 判定 良作 ポイント WA10周年記念作品シリーズ随一のボリュームとやりこみ要素随所に散りばめられたファンサービス一部シナリオ面で従来ファンからは賛否両論 ワイルドアームズシリーズ SIEワールドワイド・スタジオ作品 概要 ストーリー システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 口笛と荒野のRPG第5弾(『F』があるため、作数的には6作目)。 前作新システムの進化やシリーズ恒例システムの復活など、シリーズの集大成といえるゲームになっている。 またシリーズ10周年記念作品でもあり、作中には1~4のキャラに良く似た人物が登場し、多数のサブイベントも用意されている。 本作のシナリオは黒崎薫の原案を元に社内のスタッフがシナリオに落とし込むという形をとっており、金子彰史はプロデューサーとして参加している。 ストーリー かつてファルガイア上には高度な科学文明が栄え、点在する遺跡からはその高レベルなテクノロジーの片鱗を伺わせる機械が発掘されていた。 ロストテクノロジーの結晶である「ゴーレム」に憧れていたディーンは、ある日、幼なじみのレベッカとともにゴーレムに護られるように空から降ってきた女性を目撃する。 彼女は自らの名前である「アヴリル」と「ジョニー・アップルシード」という言葉以外の記憶は一切失っていた。 アヴリルとの出会いは、世界中を旅しつつゴーレムを発掘したいというディーンの冒険心に火をつけた。そして、レベッカも共に旅立つ決心をする。 こうして3人の「ジョニー・アップルシード」を探す旅が始まった。 ―――だが、このときの3人は知る由もない。「ジョニー・アップルシード」の意味が判明する時の衝撃と悲しみを…。 (SCEのサイトから引用) システム 移動中のアクションは前作に近いが、2段ジャンプやアクセラレイターは廃止された。 グッズの復活 主人公の持っている銃の弾を変えることで、通常弾・炎弾(高速炎弾)・氷ビーム・ディテクター・爆裂弾・アンカーフック・魔物召喚と変化する。 先頭キャラを交代させることは本作でもできない。 合成システムの継続 武器防具の合成は廃止されたが、アクセサリは継続 シェリフスターを作る難易度が大幅に下がっている。その代わり効力も下がっていて、シェリフスターだけを装備するわけにはいかない。 ブラックマーケットの継続 ランクAのアクセサリが一律LV50で買える。一方でとあるランクAのアクセサリを工房で作るのに、別のランクAのアクセサリを必要とするため、これは買った方が得。 これもシェリフスターの入手難易度を下げるのに一役買っている。 そもそもキャラが6人いるため利用がしやすい。 LV20アップルを買うのにLV100消耗。さて、妥当か?不当か? ブラックマーケットで手に入れる防具を装備してないと、会うことができないボスもいる。 評価点 シリーズ恒例システムの復活 パズル、フィールドマップ、サーチシステム等、WAシリーズ恒例の要素が復活。 また、サーチシステムは以前の作品で批判される事もあった目的地のサーチは廃止され、アイテムのみのサーチへと改善された。 HEX戦闘システムの正当進化 前作では丸い形の共通マップしかなかったが、本作では前作同様のマップの他に細長く伸びたマップなどパターンが増えており、戦略性も増した。 ゲームバランスも適度にまとまっており、極端な強敵やぬるすぎる戦闘も普通に進めている分には出くわさない。 移動後の行動が可能となった。これにより前作の待ち有利な状況は改善されたが、前衛が後衛の盾となるのは難しくなった。この辺りは好みが分かれる所か。 作曲家が変更されても好評のBGM 本作のBGM担当は甲田雅人氏と上松範康氏。「荒野と口笛」のシリーズの雰囲気を壊しておらず、全体的に評価が高い。 渋いテイストのフィールドBGMや熱い戦闘曲など、いずれの曲もプレイヤーを飽きさせない。 メインは上記2人だが、一部にはシリーズ恒例のなるけみちこ氏の曲も存在する。 歴代シリーズキャラの出演 各町には今までの歴代パーティキャラ全員や一部サブキャラ(のそっくりさん)が登場しており、シリーズファンにはそれだけで嬉しい要素。なお、名前は表示されず特徴によって暗示する形になっている。 サブイベントも用意されており、原作の悲劇を回避するイベントなども存在する。また、貴重かつ強力なアイテムをくれたりバッジを作ってくれたりするキャラもいる。 ただし顔がそっくりというだけで、約1名を除いて服装や職が違うため意外と気付かない人もいる。 優れた3Dモデリング 2Dグラフィックをそのまま3Dに当てはめたかのような違和感のない出来。動きも実にスムーズでクオリティが高い。 同様にフィールドマップの出来も良く、散策する楽しみもある。 豊富な隠し要素 クリア後のやりこみ要素、隠しダンジョン、隠しボスも多く、全てをこなすにはかなりの時間を要する。シリーズお馴染みの「ラギュ・オ・ラギュラ」ももちろん登場。 なお、本作のラギュ様だがことスペックにおいてはシリーズ最悪レベルと言っても過言ではない。というのも、全攻撃のダメージがHP上限の限界値を凌駕している。「1兆度」に至ってはそれが全体攻撃である。 また、1兆度の氷属性版「マイナス1兆度」などという、中二病でも思いつかない色々な意味で直球過ぎる変化球も習得しており、火属性ダメージを半減できるところで身構えていることもできない。この2つは使用する少し前にどちらを使うか把握できるので、撃たれる前に半減エリアに逃げ込むしかない。 この容赦ない攻撃能力のため、攻略サイトなどでは主に「無敵・行動遅延をエンドレスで繰り返す」という暴力的なはめ殺しが対処法となっている。なお、一応真っ当に正面撃破もできなくはない。 シリーズ恒例の熱いシナリオ 冒険を通じて2つの種族を隔てる壁を壊していくというテーマはWAらしく非常に熱い。特に金子氏が手掛けたファリドゥーンとジョニー・アップルシードの戦いなどのシーンは好評。 ゲーム自体のテンポは良い ザコやボスの経験値が高めに設定されており、しかも中ボスが多く配置されている。そのためLVが丁度良いペースで上がっていき、経験値稼ぎや技習得のためにボスの前に魔物狩り…などという必要がない。 各ダンジョンに、ソル・ニゲルという魔物が配置されているのだが、これを倒すことでそのダンジョンをエンカウント無しに設定できる。しかもすぐ見つかるように配置されているので探す手間もかからない。 賛否両論点 シナリオの粗について。 本作は少年漫画的なシナリオは今までのシリーズとはやや趣が違う。 王道ではあるが一部のキャラクター・設定の扱いに対して好き嫌いが分かれやすく、合わない人には合わない。 2人いるヒロインのどちらもエンディングで救いのある扱いがなされていない点が特に槍玉に上げられやすい。 終盤の駆け足っぷりも残念な点に上げられやすい。 世界に危機が訪れる演出があるが、各地を回って街を救うのではなくさっさとラスボスの居城まで出向いてしまう。合理的ではあるのだが、この演出のせいで後述するような街の探索に関する問題が発生してしまう。 特にEDの薄さは問題視されやすく、パーティメンバーの半分(メイン3人+サブ3人の内サブ3人)はエピローグでは一切描写がない。 敵幹部のほとんどが生き残る点(*1)も『WA』シリーズとしては異色であるが、最後の戦闘の後彼らがそれぞれの未来を見出していくような描写をされていたのに同じくその後が描かれていない。 そのED内容自体も好みの分かれやすい物になっている。 本作と同時期に公式サイトで発売された黒崎薫シナリオ原案本はシナリオがかなり異なっており、ヒロイン2人は各々幸せになっている、ラストの大きな設定周りも根幹から違う、短いながらもキャラクターがそれぞれどうなったかという後日談はあるなど、原案は全体的に製品版よりもかなり少年漫画の趣のあるシナリオとなっている。 + EDネタバレ メインヒロイン2人の内「アヴリル」は、いわゆる「記憶を無くして同じ時間帯をループするヒロイン」であり(*2)、結局この運命から逃げられずに物語は終わってしまう。 もう1人のヒロインである「レベッカ」は、いくらディーンのために頑張っても、ディーンの心が既にアヴリルに向いているためにどうあがいても想いが報われないという、なんとも救いがない終わり方になっている。 これまでのシリーズでは、長い戦いが終わって未来が見出される終わり方や、たとえ悲劇的な結末であってもその後がきちんと描かれていたEDが多かったため、本作の終わり方に否定的なシリーズファンからはその点でもって大きく評価を落とす要因になっている。 物語の中でこのループが終わり、新たな道を歩めるEDだったならまた違った評価となっていただろう。 ただし、その繰り返しの運命からもいずれ解放される可能性があることは作中のセリフでも言及されているので悲劇と断ずるのは間違いである(*3)。 謎解き要素の難易度が高い やりごたえはあるのだがシリーズでも高めの難度になっており、終盤の謎解きには詰まってしまった人も。 OPアニメの削除 3Dモデリングによるムービーは出来自体は悪くないが、やはりシリーズ恒例のアニメを望む声は多い。 ボスの難易度低下 隠しボスも含め、ほとんどのボスが最強技を繰り出す前に必ず予告をする。 そのため、その予告が来たら遠くに逃げたり属性HEXを利用したりできる。さらに使用は困難であるものの、味方全員が無敵になる技を使って凌ぐことまでできてしまう。 問題点 全体的にロードが長い 特にフィールドマップに出る際のロード時間はかなりのもので、町の出入りが苦痛になるレベル。 ロードの頻度がそこまで多くないのは救いと言える。 パートボイスの割り振り イベントはボイスで盛り上げてくれるが、肝心な所でボイスがなかったりと入れるべき場所に疑問を感じる箇所もちらほら。 特に一番力を入れるべきEDでボイスがない所があったり、最後の最後で盛り上がらない。 広すぎるフィールドマップ 前述の通りフィールドマップの出来自体は良いのだが、ゲームに慣れてきた頃には移動に不便を感じてしまう広さ。 アースガルズの仕様 シリーズおなじみの巨大人型兵器に載って戦闘! カスタマイズもできる! という点はファンを大いに喜ばせたが、肝心の戦闘は完全自動で動くためプレイヤーは見ているだけという点で肩すかしを食らうことに。 負けバトルが多い 負けバトルは全部で7回もあり、人によってはストレスが溜まる。しかも頑張って勝っても何の恩恵もない。 ただし無意味に多い訳ではなく、4回のタイマン戦とある団体戦は、そのキャラが成長して後にリベンジすることの伏線にはなっている。残りの2回のうち1回は絶望的状況からの救世主登場の演出になっている。 ラスボスとの1回目の戦闘に入ると、そこから先はラストダンジョンとその異世界以外の探索が不可能になってしまう。 これは恐らく、ラスボスとの1回目の戦闘後に世界各地がラスボスの策略で窮地に陥ってしまうため、各エリアをそれに対応したイベント背景にさせることができなかったためと思われる(*4)。過去に出会った人物らが街で戦う熱い演出もあるが、実際に主人公らと出会って共闘することはできない。 事前にこの先に進むと後戻り出来なくなることへの警告は出て来るが、そこから先も地味に長いうえに、ラスボスを倒した後にサブイベントを消化することが出来ないのは非常に不便である。せめて最終決戦直前に世界各地に異変を起こすようにしておけば良かったのだが。 総評 前作が打ち切りとも言うべき出来で酷評されたのに対し、今作はシリーズ集大成とも言える出来に加え、やりこみ要素の多さ等からボリュームもかなり多い。 反面、終盤のシナリオ展開、ロードの長さやフィールドマップの広さ、一部のキャラクターの扱いなど、だれやすい点や癖の強い点が足枷になっている。 とはいえグラフィック、音楽、ベースとなるシナリオ、ボリュームなどRPGに重要な部分はシリーズの集大成に恥じない出来であり、総合的な評価は高い。 余談 連動要素 本作は、シリーズ続編の『XF』との連動要素も存在し、こちらでは連動による隠しボスの追加などが存在する。 その連動で戦えるボスははっきり言ってラギュ・オ・ラギュラより強い。但しアースガルズで倒すという選択肢が残されている。もっともきちんとパーツを集めていないとやっぱり苦戦するが…。 2014年10月にアーカイブス配信された。 ただし『XF』との連動は不可能になっているため、隠しボスの追加は不可能になっている。 公式サイト・PV・説明書にはとあるキャラの軽いネタバレが記載されてしまっている。 + その内容 「教授」と呼ばれるキャラは本名を名乗らず知人からも「教授」と呼ばれ、味方側のキャラのような出会いと交流を深めていくのだが、実は敵側の人間で「エルヴィス」という本名自体は序盤から出ていたというキャラ。 上記のようにシナリオ上は(察しが良ければ気づくが)それなりに上手く敵であることを隠しての登場となるのだが、公式サイト・PV・説明書のいずれも敵側の人間と並んで紹介されており、上記のような演出は徒労に終わってしまっている。 前作のガウンはかなりわかりにくいようにしていたのだが。
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アルファベット順 Captain Tsubasa Rise of New Champions - 日本販売版の製品名は「キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPION」。「ジュニアユース ワールドチャレンジ」 五十音順 キャプテン翼J 全国制覇への挑戦 - 「小学生編」 キャプテン翼J THE WAY TO WORLD YOUTH - 「キャプテン翼J」作品世界全般 キャプテン翼J GET IN THE TOMORROW - 「対西ドイツジュニアユース戦」、「対タイユース戦」、「世界選抜戦」 キャプテン翼(2006年版) - 「中学生編」、「Jr.ユース編」、「対錦ヶ丘中戦」 キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS - 欧米販売版の製品名は「Captain Tsubasa Rise of New Champions」。「ジュニアユース ワールドチャレンジ」 キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS攻略Wiki【PS4・Switch】(Gamerch) キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS(ゲームカタログ@Wiki ~名作からクソゲーまで~) 【キャプ翼RONC】攻略情報トップ【キャプテン翼RISE OF NEW CHAMPIONS】(黄金世代の鼓動) 数字順(ゲームタイトルが数字から始まる製品) 「スポーツ(サッカー、フットサル)」 へ戻る 「ゲームソフト攻略サイト まとめwiki」TOP へ戻る
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NINTENDO パズルコレクション 概要 評価点 問題点 総評 余談 ドクターマリオ 概要(ドクター) 評価点(ドクター) 問題点(ドクター) 総評(ドクター) ヨッシーのクッキー 概要(クッキー) 評価点(クッキー) 賛否両論点(クッキー) 問題点(クッキー) 総評(クッキー) パネルでポン 概要(パネポン) Pokémon Puzzle Leagueについて 評価点(パネポン) 賛否両論点(パネポン) 問題点(パネポン) 本作固有の不具合 ポケモンパズルリーグに起因する不具合と仕様 他機種より改善されなかった点・劣化した点など その他 総評(パネポン) NINTENDO パズルコレクション 【にんてんどー ぱずるこれくしょん】 ジャンル アクションパズルゲーム 対応機種 ニンテンドーゲームキューブ メディア GC専用光ディスク 1枚 発売元 任天堂 開発元 インテリジェントシステムズ任天堂トーセ各ゲーム開発はその他多数関与 発売日 2003年2月7日 定価 5,800円(税別) プレイ人数 1~4人 レーティング CERO 全年齢対象 備考 収録作のうち『パネルでポン』は劣化ゲーGBAケーブル同梱 判定 なし ポイント 一部難ありの名作パズル詰め合わせ『クッキー』以外の2つは海外N64作品の移植GBAまたは別売コントローラ 変換器ほぼ必須 マリオシリーズ ヨッシーシリーズ パネルでポンシリーズ 概要 任天堂発売のアクションパズル『ドクターマリオ』『ヨッシーのクッキー』『パネルでポン』のGC版をまとめて収録したソフト。 さらに、GBA本体に転送して遊ぶジョイキャリー版も収録している。 このうち新規に製作されたのはGCの『ヨッシーのクッキー』とGBA転送版の『パネルでポン』のみである。 これ以外はN64用として制作され、海外のみで発売されていたソフトの移植またはFC版のエミュレータ動作である。 本記事ではソフト全体の評価と、収録作品の個別の評価を同記事内で扱う。 各記事の詳細は『ドクターマリオ』『ヨッシーのクッキー』『パネルでポン』を参照のこと。 評価点 1つのソフトに本編3本+おまけ3本。原作はいずれも一定の評価を得たソフトであり、パズル好きならお買い得な収録内容といえる。 セーブ機能などプレイ環境の向上、4人対戦などゲームモードの追加が図られた。 いずれも原作は2世代以上前のゲームでありセーブ機能はなかった。本作はハイスコアなどの記録ができるようになり、複数のプレイヤーが個別に記録できる。 名前(セーブファイル)は各ゲーム毎に最大8つ用意されている。データが保存されないゲストユーザーの項目も用意されている。 特にFC版を原作とした『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』はこの傾向が顕著。 3作品のエンディングを見終わった後にメニューへ戻ろうとするとちょっとしたご褒美がある。 問題点 ハードの問題といえるが、細やかさと激しさの両方の操作が必要なジャンルにもかかわらず、GCの標準コントローラでは操作しにくい(*1)。 同梱品のGBAケーブルにGBA本体をつなぐか、ホリ製のデジタルコントローラ、非ライセンス品のコントローラ変換器がないと快適なプレイが期待できない。 当時任天堂が店頭配布していたカタログ本にはデジタルコントローラが推奨コントローラとして掲載されていた。 しかしGBAケーブルは保存状態が悪いと接触不良が発生しやすく、電池切れなどでいきなり接続が切れて操作不能になってしまうことがある。 かといってデジタルコントローラを使おうにも2021年現在はプレミア化しており、手に入れるには下手すると中古ですらこのソフトの定価よりも高くついてしまう。 対戦プレイの場合は当然それらが人数分必要となり、それなりの出費がかかる。仕方なく標準コントローラを使う人は最初からハンデ状態。 Wii用として販売されていたGCポート ⇒ PSやSFCコントローラ変換器を使用するのもひとつの手。 単体で発売されるはずだった旧機種用ソフトが元の作品2種と、新規製作作品1種を収録している構成から、メニューやセーブの仕様、ゲームモードやプレイヤーファイルの数が異なるなど、チグハグな印象を受ける。 『ドクターマリオ』と『パネルでポン』はもともと64用に開発されており、テクスチャ等を高解像度化せずそのまま流用されているため画質が粗い。それに合わせてタイトル・ゲーム選択画面なども粗いのだが、『ヨッシーのクッキー』だけはGCソフトらしい高画質なので逆に浮いている。また、パネポンはタイトル画面のロゴだけを新たに作ったのか、なぜかロゴだけがGCグラフィック相当の綺麗なものになっていてこちらもやや違和感がある。 とはいえ画質が致命的なレベルで悪いわけではなく、人によっては多少気になる程度に落ち着いている。 『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』の転送版はFCのエミュレータ動作なのだが対戦プレイはできない機能制限版(*2)。また『パネルでポン』の転送版は新規製作でGC版よりかなり細かい設定ができるものの、エンディングなどのご褒美要素は一切ない。 いずれも練習用またはオマケと割り切った方がよい。メーカーもそのつもりで入れていると思われる。 『パネルでポン』はメニューで「エンディング等はない」と言い切っている。 『ヨッシーのクッキー』に関しては、GBAではファミコンミニや新作が発売されず、GBAで遊べる手段として活用できた。また、Wiiのバーチャルコンソールも現在配信停止されているため、現在ではFC版を遊べる手段にもなっている。 『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』の間に発売された『ヨッシーのたまご』や『カービィのきらきらきっず』といった他のパズルゲームは未収録。 移植・リメイクの機会に恵まれていないものが多いだけに惜しいところである。 総評 実質は発売未定となっていた旧機種ソフト+αのパズルである。 パズルゲームは一部の定番タイトルを除けばニッチ向けの作品であり、大多数の作品はプレイされる機会そのものが少ないが、本作は「一通り名の知れた複数タイトル収録によりまとめ買いを狙う」手法によりそのデメリットをカバーした。 パネルでポンの登場キャラが万人受けしないとされていた妖精に戻ったのも他の2作品の存在があったからこそと言える。 旧世代版から一転してバラエティに富んだ内容となった『ドクターマリオ』と、それに対して明らかにボリューム不足の『ヨッシーのクッキー』に加え、ローカライズの粗が目立つ『パネルでポン』など各ゲームのボリュームや品質にばらつきがある点は気になるところではある。 だが、これらの欠点に目を瞑れるパズルファンや、新作に触れてみたい各シリーズファン、細かいことを気にせずに多人数でにぎやかに遊びたいプレイヤーには十分な決定版ソフトとなり得るだろう。 余談 収録作の原作である『Dr.Mario 64』『Pokémon Puzzle League』は『NINTENDO 64 Nintendo Switch Online』の海外版に収録されている。 『ヨッシーのクッキー』に関しては海外での発売がなく、新規に製作された作品のため、本作でしか遊ぶことができない。 ドクターマリオ 開発元 ニューコム ポイント 北米で発売された『Dr.Mario 64』の移植しかし順当なリメイク作品であるといえる現状シリーズ最多のモード数3作品の中ではもっとも高評価登場キャラはなぜか『ワリオランド3』 概要(ドクター) 2001年に北米で発売された『Dr.Mario 64』の日本語ローカライズ移植。 ルールについてはこちらを参照。 評価点(ドクター) シリーズ最多を誇るモード数と新規追加要素。 1人用だけで「オリジナル」「おはなし」「VS COM」「フラッシュ」「たいきゅう」「スコアアタック」と、6つもゲームモードがある。さらに「おはなし」ではドクターマリオとワリオの話がそれぞれ用意されている。 2人用も「VS」「フラッシュ」「スコアアタック」の3ルール、4人用も「VS」「フラッシュ」「タッグバトル」の3ルールとゲームモードが豊富に取り揃えられている。 対戦の新ルール「フラッシュ」はウイルス全てではなく、光るウイルスだけを全て消せば勝ちになるモード。そのため、ウイルスを素早く消していくことが重要になる。光っているウイルスを全て消すと勝ちというルールは『テトリスフラッシュ』に近いものとなっている。 1人用の新モード「たいきゅう」は、次々に増えていくウイルスを延々と消して行くエンドレスモード。全て消しても復活するため、まさに文字通りの耐久モードである。通常の条件のほかに、上3段までにウイルスが来てしまうとその時点でゲームオーバーになる。 「おはなし」モードは近今のゲーム風に仕立ててあり、簡単に言うなら『ぷよぷよフィーバー』のような形式で進行する。ただしキャラクター同士の会話はあまり多くない。 ストーリーを簡単に説明するとマリオの場合「ウイルスの治療薬をマッドシタインに奪われたので奪還に向かう」、ワリオの場合「マリオの治療薬を使ってひと儲けしようとしたらマッドシタインに先を越されたので奪いに行く」というもの。 難易度によりストーリーモードの大きな変更はなく、敵との戦闘形式が変化(*3)したり、NORMAL以上の難易度である条件を満たすと隠しキャラが登場したりするのみ。一応ストーリーはマリオ編とワリオ編の2つ用意されており、マリオ編はハッピーエンド、ワリオ編はバッド(兼トゥルー)エンドとなる。 「おはなし」モードで攻略したキャラは対戦モードで使用できる。対人戦では特に性能差はないのだが、対CPU戦にするとキャラに合わせてAIのレベルが変化する。 隠しキャラは最初から使えず、NORMAL以上かつノーコンティニューで勝利すると使えるようになる。隠しコマンドでHARDより難易度が高い、S-HARDに挑戦できる。 キャラクターにそれぞれボイスが追加されている。 ただし2連鎖、3連鎖、4連鎖、勝利時、ダメージ時の5つまでしか用意されておらず、ボイスが豊富に存在した『ぷよぷよ』シリーズなどに比べるとやや物足りない感じはある。 とはいえ、連鎖で勝敗がつくゲームでもないので妥当だという考え方もできるが。 BGMのアレンジは耳障りにならないよう上手く仕上がっている、ローカライズ自体が非常に丁寧など、3作品の中では評判は上々。 前述の通り条件を満たすことで隠しボスも出現し、後述の対戦で使用できるようになるなど、ちょっとしたやりこみ要素もある。 なおサウンド制作はティーズミュージックが担当している。また今作の追加BGMはのちに『Dr.MARIO 細菌撲滅』にも使われた。 問題点(ドクター) 登場キャラクターは『ワリオランド3 不思議なオルゴール』から流用されているが、その必要性が薄い。 クリボーやノコノコ、パタパタのような有名なキャラクターならともかく、ヤリまる、フーセン魔人、ハンマーロボ、マッドシタインなど、余程のマリオファンでないと名前がすぐ思い浮かばない(下手すれば本作オリジナルと勘違いされかねない)キャラクターを対戦相手として出されても印象が薄い、というのが正直なところだろう(*4)。ちなみに操作キャラではないが、カサマルもガイド役として登場している。 原作のラスボスは「ナゾのゾウ」名義で登場しているため、しれっと原作のネタバレになってしまっている。(*5)。 ストーリーの舞台はオルゴールの世界ではないため、ヤリまるやマッドシタイン、ハンマーロボといった一部の敵キャラは単にナゾのゾウの手下という設定で登場する。 良く言えば原作のネタバレ防止かつ、原作シリーズの敵キャラの中で比較的知名度があるということだが、悪く言えば原作『ワリオランド3』の世界観を完全にぶち壊しているという事でもある…。 リトライが確認なしで行われる。 全てのモードで共通の仕様としてポーズメニューで「もういちど」を選択するとリトライすることができるのだが、選んだ時の確認が一切ない。 これでリトライした場合はコンティニューした扱いになるのだが、それまで稼いだスコアもリセットされ、0になってしまう。それどころか、今までに稼いでいたスコアを基準にしてランキングに登録することもできない。 この弊害を受けやすいのが「たいきゅう」モード。長時間のプレイでスコアを積み上げていくタイプのモードなので、どんなにスコアを稼いだとしてもこれを選択するだけで全てが水の泡となってしまう。 総評(ドクター) 北米で発売された『Dr.Mario 64』の移植であるうえ、登場キャラはなぜか『ワリオランド3』からのものだったりと謎な部分もあるが、シリーズ最多を誇るモード数と新規の追加要素等があるうえ、ローカライズ自体も非常に丁寧で、3作品の中では最も評価が高い。 GB版やFC版経験者のみならず、未プレイ者にも順当な進化作として普通に遊べる良質なものとなっていると言える。 ヨッシーのクッキー 開発元 トーセ ポイント 3作品で唯一の非ローカライズ移植の新規作品画質に関しては3作品で一番良いしかしモードはFC版+α程度でボリュームでは最下位ただしゲームモードの数自体はSFC版と同じいちおう順当なリメイク作と言える出来 概要(クッキー) 元々N64用ソフトが原型である同時収録の他2作品と違い、これのみはパズルコレクション収録のために新規に作成された作品。 クッキーの並ぶ列を縦横にスライドさせ、一列すべてを同種のクッキーで揃えるとその列が消える。 評価点(クッキー) 他の2作品よりも高画質で見やすい。唯一GCソフトらしい画質。 コントローラの種類を抜きにすれば、GB版以来の4人対戦が手軽に可能となっている。SFC版と同様、性能の異なるマリオ・ヨッシー・ピーチ・クッパの4名の中から使用するキャラクターを自由に選ぶことが可能。 ちなみにGB版では4人対戦を行うためには「本体4台、カートリッジ4本、通信ケーブル3本、4人用対戦アダプタ1台」が必要なブルジョワ仕様だった。とはいえ、GBで4人対戦できるということ自体は当時としては破格であったと言える。 クッキーの絵柄が変化し、ヨッシーのクッキーを使わないと消せないコウラが登場する11面以降もしっかりと収録。セーブ機能が追加されたことにより、長丁場の攻略もしやすくなった。 ステージ間のコーヒーブレイクも本作用に新たに作られており、オプションで自由に見ることも可能。 今作で新たに「ストーリー」「ヒント」モードが追加された。 「ストーリー」はドクターマリオの「おはなし」と同じく近今のゲーム風に仕上げたもの。プレイヤーはマリオ ヨッシー(キャラの性能はマリオと全く同じ)を使い、道中に立ちはだかる敵とVSのルールで勝負していく。 難易度に応じて敵の強さとタイムオーバーになるまでの制限時間が異なる。 「ヒント」はゲームの操作方法や、対戦での攻撃の種類についてなど説明を見ることができる。 その他にゲームの設定を変えられるオプション機能も搭載している。 BGMは基本的に既存曲のアレンジが多く悪くないが、今作で追加された新曲も複数存在する。 特に、完全新曲であるストーリーモードの通常対戦BGMは評価が高く、普通の対戦でも使いたかったという声が多い。 賛否両論点(クッキー) ストーリーモード周り ストーリーを簡単に説明すると、「作ったクッキーをクッパに奪われたのでクッパの城に向かい奪い返す」というかなり簡単なもの。 テキストはドクターマリオ以上に少ない。また、難易度を上げてもストーリーの変化は一切ない(登場するキャラは変化する)。 さらにこちらはメッセージの他、会話画面も子供の紙芝居風で進行する。テキストに漢字も一切使われていない。 ただし、登場キャラクターの多くがなぜか『ワリオランド3』からであったドクターマリオとは違い、こちらの登場キャラは『スーパーマリオブラザーズ』、『スーパーマリオワールド』のものであるため、比較的有名なキャラが多い。また、難易度によって出現するキャラも変わる(*6)。 対戦画面は常に背景が同じ、BGMも最後のクッパ戦以外は全部同じと変化に乏しい。他2作品が特徴的なのでよけいに物足りなさが目立つ。 ステージ6ではドッスン・カメックが一度に現れるが、3人対戦というわけでもなく普通に1回ずつ対戦するだけ。反面最終ステージのクッパは3回先取しなければならないなど、ステージの概念があまり意味をなしていない。 もっとも、ラストステージのクッパに関しては「ラスボスだから容易に倒せない」「ラスボスだから特別仕様」等と考えればそこまで不自然ではないかと思われる。 他の二作品とは違い、HARDより上の難易度は用意されていない。ただし、オプションの項目でCOMがより強くなる「かくしCOM」という要素は存在する。 問題点(クッキー) ゲームモードは1人用が「オリジナル」「ストーリー」の2つ、対戦が「ふたりでたいせん」「みんなでたいせん」の2つのみ。他の2作より明らかにボリューム不足。SFC版に収録されていたパズルすらない。 ただしSFC版にはストーリーモードがないので、実はモードの数自体はSFC版と同じ。 セーブの際にいちいちセーブ中画面に切り替わるので実際より長く感じる。 総評(クッキー) GB/FC版やSFC版の『ヨッシーのクッキー』のGC版新規作品であると共に、同時収録の『ドクターマリオ』『パネルでポン』と違い、今作唯一の非ローカライズ移植の新規作品。 グラフィックに関しては3作品の中で最も良い反面、ゲームのボリュームに関しては他2作より劣る。SFC版にあったパズルも今作には無い。 その代わりかSFC版に無かったストーリーモードが新たに追加されており、実はモードの数自体はSFC版と同じである。 加えてGB版でハードルの高かった4人対戦も本ソフト1つ+GC1台+コントローラー4つで可能になっている。 その辺りを考慮すれば、GB/FC/SFC版の順当なリメイク作であると充分言える出来になっていると言っていいだろう。 パネルでポン 開発元 メインプログラム Nintendo Software Technologie(NST)CG・BGMなど インテリジェントシステムズ、任天堂 判定 劣化ゲー ポイント 海外64ソフトを流用したSFC版続編リメイクのGC移植という複雑な生い立ち米国製→ローカライズ→移植でなぜか不具合増加ゲーム内の1分は実時間の1分10秒ゲーム内では一切明かされない初代キャラとの母娘関係 概要(パネポン) 1995年のSFCソフト『パネルでポン』のGC移植版。 左右2マス分のカーソルを動かして下からせり上がってくるパネルを入れ替え、同じパネルを縦か横に3個以上並べると消える。 説明書ではSFC版の箱絵とともにリメイク作と紹介されているが、妖精の世界という設定はそのままに、キャラクターは従来のリップ達からフリルら次世代新キャラに交代、SFC版とは異なるストーリーが展開される。 実は海外で発売されたNINTENDO64用ソフト『Pokémon Puzzle League』を原型に、キャラクターや演出等をSFC版に準じて変更したゲームである。 そのためSFC版の次世代を描いた続編新作寄りのリメイク作であると同時に、海外N64ソフトの日本向けローカライズ兼GC移植作ともなっている。 Pokémon Puzzle Leagueについて 北米で2000年に発売されたパネルでポンの64版。メインプログラムの開発はSFC版担当のインテリジェントシステムズではなく、アメリカのNSTが担当している。 発売当時は唯一アニメ版ポケモンをベースとしたゲームであり(*7)、雑誌64ドリームでは任天堂広報により日本版発売の可能性もほのめかされたが実現はしなかった。 これら2作のメインスタッフおよびテストスタッフは一致しており、パネルでポンのスタッフロールには本来表記する必要のないパッケージデザイナーの名前も明記されている。 + 参考画像 ポケモンパズルリーグタイトル画面 ルール説明画面 パネルでポンのルール説明画面。パネルの並びが一致している。 いずれもゲーム画面の数字や文字、パネルのデザインが一致しており、洋ゲーショップなどで先行してパズルリーグを購入しプレイしていたコアなパネポンファンはパズルコレクションの画面写真が公開された時点で共通性に気づいていたようだ。 評価点(パネポン) 画質・表現は64相当となるがリメイク作として順当に進化している。 特に対戦ゲーム画面の上に表示されるキャラクターが顕著。前作では小さめのドット絵だったが、本作ではイラスト調になり、より大きくかわいくなった。 勝つと気持ちの悪い投げキッスをし、負けると白く燃え尽きる魔王など、敵キャラ陣もコミカルに描かれている。 ボイスも大量追加。連鎖・同時消しでそれぞれセリフの発音が変えられており、中にはセリフそのものが違うキャラクターもいる。 VS.COMや対戦モードのキャラクター選択時もアクセントを変えていたり、違うセリフを言ってくれる。 VS.COMではデモで漫画のコマのような画面転換を用いたり、平面のイラストに3Dのオブジェクトやプリレンダ作成のキャラクターを重ねたり、ボスキャラであるクジラのジルバ戦では背景に一枚絵が使われていたりと目新しさがある。 SFC版では一部キャラで重複のあったゲーム画面のBGMと背景が完全にキャラクター個別になった。 旧作に見られたバグの改善。対戦での激しい連鎖や返しの応酬でもフリーズしなくなった。 SFC版に存在したおじゃまパネルに関するバグの解消。重要テクニックの「おじゃま返し」が途切れる、フリーズするなどのバグが生じていた。 ポケモンパズルリーグでまれに発生した「パネルがえんえんせり上がり続けて並べても消えず、ゲームオーバーにもならない」バグの修正。 処理落ちの改善。しかもオプションであえて処理落ちを再現するよう設定することもできる。 当時としては最強レベルのCOMプレイヤー。 VS.COMの難易度設定ではHARDより上のS-HARDに続き、さらに難しいV-HARDが追加された。 V-HARDにもなるとCOMプレイヤーはやたらと粘り強く、おじゃまパネルの送りあいによるラリーが期待できる。火力が不十分だと長引いて10分越えも。SFC版ではもう楽勝で物足りないという人も安心してその強さを体現できるだろう。 カーソル速度の上昇だけに頼らず、ステージごとに思考パターンを変えており、例えばプレイヤー側がせり上げするまで様子見するなど、思考ルーチンはかなり細かく組まれている。 V-HARD自体は『ポケモンでパネポン』で既に実装されていたが、「ステージクリア」のボスと同様にHP制の対戦方式だったため、プレイヤーと同じ条件で戦えるのは本作が初となる。 システム面の追加・改善いろいろ オプションモード、自作パズル作成機能、4人対戦モードの新規追加。 オプションではサウンドテスト、連鎖・同時消しカウント表示の半透明化、前述の処理落ち設定なども可能。 SFC版では13まで、それ以上は?と表示されていた連鎖カウントが14以上も継続表示される。こちらもオプションでSFC版と同じ設定にすることも可。 パズルモードが選択不可のステージクリア制から問題選択制になる。 クリア数に応じて新たにステージが開放される形式へ変更されたため、詰まってもとりあえず後回しにして他の問題をプレイできる。 3Dモード 新ルールとして3Dモードが追加された。20列相当のパネルが左右が繋がった筒状になってせり上がってくる。筒を回しながらプレイし、裏側まで手を回さないといけない。 従来の2D以上のパネル数があるため上級者になればアホみたいに長い連鎖も可能。脳汁が出ること請け合い。 現状このモードはポケモンパズルリーグと本作のみの搭載となっている。 賛否両論点(パネポン) 説明不足のキャラクター交代とその設定 2002年末にパズルコレクションの発売と同作への収録、画面写真やキャラクターイラストなどの情報が公開されたが、主人公はSFC版の「リップ」に似てはいるものの、髪形や服が微妙に違う「フリル」という名の別のキャラクターだった。さらにゲーム画面で確認できた他の妖精の多くも「SFC版とは似ているようで違う」というデザインになっていた。 + 参考画像 今作の主人公「フリル」(左)と、SFC版の主人公「リップ」(右)は別キャラ。似てはいるものの、髪形や服が微妙に違う。 発売直後もメーカーや開発サイドからの言及は特になかったが、公式攻略本で「フリルはリップの娘」と紹介され、後の世代の話であることがやっと明かされた。しかし公開された設定はたったこれだけである。 初報ではこの親子関係に触れられることはなく、さらには設定説明や先代キャラの登場などゲーム内にそれを明示する表現は全くないため、しこりや余計な憶測を呼ぶ原因となった。 しかし他の任天堂キャラへの交代が繰り返された当シリーズにおいて、SFC版のキャラクターによるシリーズ展開を諦めていたファンからはGC版がSFC版直系の後継作として発売されたこと自体が奇跡と、おおよそ好意的に受け入れられている。 SFC版のリメイクを謳っていたのにキャラクターが変えられているのもおかしいのだが、初報から次世代キャラであることを公表しておけばいくらか心象は良かっただろう。 ゲームにはリップをはじめ大人になっているはずの先代キャラは一切登場しない。この手の世代交代物によくある両者のからみが一切見られないのは残念極まりない。 女子向け色の強いキャラクターと世界観 また、SFC版と同じようなキャラクターのデザインである事は、良くも悪くも人によって評価が分かれやすい。「SFC版からそうだったので問題無い」「さすがにもう慣れた」という人や、「全く問題無い」「むしろこれがいい」という人もいるが、やはり「このキャラデザインには抵抗がある」という人もいる。 前述の通り、オムニバスソフトの収録作となったため「パッケージを手に取りレジへ持っていく」という購入時の難易度は大幅に下がっている。恥ずかしがっていた人も今度はついでにプレイしてみてはいかかだろうか。 ストーリー内容に関する点 VS COMのストーリー序盤は「妖精界の異変から唯一免れた花の妖精が他の妖精の正気を取り戻し、皆で妖精界を征服しようとする巨悪と対峙する」というものでSFC版と一致するが、後半の筋書きはSFC版と全く異なる。 + 以下ネタバレ注意 途中で太陽の王子と名乗る美少年剣士「カイン」が現れ合流。フリルと"宿命的な出会い"(キャラクター紹介より)を果たす。 後半の敵キャラが「フェニックス」「ドラゴン」ではなく、夫婦双頭竜の「キックチョップ」とマジシャンの「ジョーカー」となっている。 その後SFC版と同名のキャラクター「魔王サナトス」「女神コーデリア」が登場するが、外見やキャラクター設定が異なる。 サナトスはどちらも角付きモヒカンマッチョの大男だが本作では白髪になっている。SFC版に登場した魔王の「オリジナル」「本人」である可能性はあるが、説明は一切ない。 コーデリアは裸で金髪ロングヘアという共通点がある。しかし顔がだいぶ異なる上、各ストーリーの差異からどう考えても全くの別人。 真の敵は女神ではなく、私利私欲のためにクジラのジルバを操り悪事を働いた魔女三姉妹だった。この三姉妹はHARDをノーコンティニューでクリアするか、V-HARD以上でクリアすると最後に戦うことができる。 勝利した後のデモの最後には三姉妹の長女が「これで終わったと思ったら大間違いだよっ!」のセリフを吐いて終了するため、「この続きが見られるのではないか」「より難しいゲームモードが公開されるのではないか」と捉え、前作のようにV-HARDをゲームオーバーなしでクリアしてみたプレイヤーもいるが、それでもエンディングは全く変わらない上にV-HARDが最高難易度のため、無駄な努力である。 また続編への持ち越しとも受け取れるが、残念ながら続きの話を描いたゲームはない。どちらにしても尻切れトンボ感は否めないだろう。 なお、勝った場合は上記のデモの後にスタッフロールのBGMが変化するが、負けた場合はコンティニューができず、そのまま通常のスタッフロールに移行する。 BGMについて パネルでポンはキャラクター固有曲をはじめとした多数のBGMが好評を得ていた。本作において既存曲はアレンジされるか、さらには新曲へ入れ替えがされており、曲によっては賛否両論がある。 多くは順当なアレンジだが、緑の妖精、月の妖精、魔王は別曲に入れ替わった。 前2曲は曲調を引き継いだ新曲となっており、前作の雰囲気を壊すものではないため、違和感はあまりない。 SFCの魔王曲は勇ましさとコミカルさが同居した名珍曲として大好評だったため、作風がガラリと変わったGC曲に残念がる人は多かった。曲自体はシリアスな正統派路線でカッコいいのだが、SFC版の印象があまりにも強すぎる。 一方で、風の妖精の曲はサビがカットされ短くなり、通常エンディング曲はリピート多用でメリハリがなくなった。 ちなみにBGM担当がGB版『ヨッシーのパネポン』と同じ人のせいか、後者にはヨッシーアイランドOP曲のフレーズが混じっている。 SFCの緑の妖精のピンチ曲はライオン(中ボス)のピンチ曲に流用されている。もっともこちらは一部で「怖い」とも評される激しい曲調の上、相応にアレンジされているため、違和感はない。 そのほかアップテンポになった宝石の妖精、禍々しさは薄れそのまま善玉キャラにも転用できそうなボス・キックチョップの曲など、前作から大胆にアレンジしつつ新風を吹き込んでいる曲もある。 もちろん新曲はキャラクターや場面の雰囲気に合っており全体的に好評。ストーリーデモ用の曲は状況に応じ多数追加され、スローテンポのクジラのジルバのピンチ曲など意外な構成の曲もある。このパズルゲームらしからぬ多様性という点においては前作のツボをきっちり押さえている。 制約のある3Dモード 3Dモード自体は新鮮味があり面白いのだが、 肝心の1人用VS.COMや4人対戦で3Dモードを選ぶことはできない 。 エンドレスなど3Dのあるゲームモードでも、これを選んだからといってエンディング等の変化は全くないため、中途半端さやおまけ感が拭えない。 漢字混じりの太い丸文字フォント 独特な手書き風のフォントを採用している。ポップでかわいらしいデザインとも取れるが、濁点・半濁点付きの文字は元の文字をやや左下へ詰め、右肩へ「゛」「゜」を追加するなど、各文字のサイズや太さに統一感はなく、読みやすいとも言い難い。 スタッフロールの人名や、作中で多用される用語の「連鎖」「妖精」「魔王」などはともかく、「好奇心旺盛」「神秘」などの漢字もごく平然と使われている。漢字を排除したほかの2作とは対照的。 振り仮名の表示や、漢字を使わず かなで表示させる機能はない。小学生低学年あたりまでのプレイヤーにはやや厳しいものがある。 問題点(パネポン) このゲームの問題点は、ローカライズ移植の際に粗だらけにされたプログラムと、前作プレイヤーからの評価要素を削除した一方で、改善要望には応えられていないという点に集約される。 前述の通り海外スタジオ開発ソフトの日本向けローカライズ作であり、開発傾向が前作のブラッシュアップではなく、とりあえず見様見真似でひととおりの仕様だけは揃えて移植した感が強い。一方で後述の6桁固定スコアなど、原作の意図を汲んでいない仕様の改変もある。 さらにはローカライズと移植が施された結果として、なぜか新たなバグや不具合が増加する事態になった。 SFC版でプレイヤーに不利益のあるバグはおじゃまパネルの処理くらいだったので、これらのバグがよけい目立つことに。 バグ等に業を煮やしたプレイヤーからは、同時収録された体験版相当のGBA転送版の方がマシとか言われた。 本作固有の不具合 パズルゲームとして致命的なタイマーのバグ このゲームでは実時間の約1分10秒がゲーム内では1分としてカウントされる地味ながら重大なバグが存在する。 そのため2分ちょうどで終わるはずのスコアアタックが実際は2分20秒ほどある。他機種より制限時間が長いため容易に高得点が取れる。 他のゲームモードにて表示される経過時間も当然不正確なものとなる。実際の経過時間は表示時間よりも多い。 同様に64から移植されたドクターマリオにこのバグは存在しない。またパネルやカーソルの挙動などゲームスピードに影響はない。 その他、デモやメニュー周りの不備・不具合が目立つ。一言で表現すると仕事が雑。 VS.COMのストーリーデモ メッセージ欄横に表示されているキャラクターはセリフだけでなく、状況説明やキャラクター名紹介などセリフ以外の文章でも口パクしている。 フリルと背景の切り替えタイミングがズレて不自然に見える場面がある。 オプションのサウンドテストでフリルの説明メッセージ音が被り、うるさい。 「BGMを きけるんだよ」「きにいった きょく あったかな」のメッセージ音がえんえん繰り返され、サウンドテストを全力で邪魔してくる。 一応回避方法はある。あらかじめSEボリュームを下げておき、サウンドを再生したあとすぐ上の効果音へカーソルを合わせればよい。ただしSEボリュームを下げてもSEの音量が目立たなくなる程度に小さくなるだけで、完全に消えるわけではない。どうしてもカーソルの移動音やメッセージ音は被る。 ポケモンパズルリーグの同オプションではメッセージによる説明がないためこのようなことは起こらない。また、こちらは今作と違いSEボリュームを下げると完全にSEが消える。なぜ変えた? さらに曲は必ずフェードインしながら再生されるので、先頭がわずかに切れる。ただしこれは2作とも同じ。 この他発生頻度は相当低いものの、メニュー画面でごくまれにフリルがくしゃみをすることがある。当然サウンドテストでもお構いなし。本来ならば聞けたらラッキーで済むサプライズ演出となるはずだが、これらの妙な仕様ではまず基礎をしっかり作ってよ、と言いたくなる。 スタッフロール最後の著作権表記に使用されている文章画像がまともにトリミングされておらず、汚く見える。 GCに合わせた画素数に拡大した際の比率が合っていないのか、さらには透過処理させるつもりの文字周りが透けずに表示されているようだ。 一方でタイトル画面のロゴだけはGCグラフィック相当の綺麗なもの。64ソフトとして開発していたときのロゴと差し替えたのだろうか。 ルール説明で特定のフリルのセリフが繰り返し表示されることがある。 正確にはメッセージ欄1枚で収まらないセリフを2枚に分け、1枚目と2枚目をループ表示させている。ボタンを押し進めていないのにえんえん同じメッセージだけ繰り返されるのはかなり違和感がある。 吹き出し状のメッセージ欄もフリルの動きに合わせて上下に激しく動いており、単純に読みづらい。 ポケモンパズルリーグに起因する不具合と仕様 VS COMでセーブをした後再開すると1ゲームオーバー扱い。このためノーコンティニュークリアを目指す場合は一切中断できず面倒なことに。 ポケモンパズルリーグには逆のバグがある。ゲームオーバーになってもその場ですぐコンティニューせずに一度メニューへ抜けてから再開すると、ゲームオーバー数がカウントされない。このバグを修正しようとしたのだろうが、結果的に今度は新たなバグを生むという事態になった。 ただ、本作ではゲームオーバーの有無によるストーリー等の変化はないため、ノーコンティニュークリアはただの自己満足要素である。 プレイヤーごとにハイスコアや最高連鎖・同時消し数の記録がされるのはいいのだが、VS COMやステージクリアの進行状況はベスト記録ではなく直近の状況が記録される。 折角ゲームオーバーにならずラスボスを倒したとしても、次プレイ時にセーブをすると記録が上書きされてしまい最初から。ゲストや別のプレイヤーファイルでプレイすれば完全に防げるが、そうなると最高連鎖・同時消し数が記録されないというジレンマ。 スコア表示が6桁固定。 他機種では5桁固定または5桁と6桁の任意切り替え。エンドレスではカウンターストップの時間を競う遊び方もあり、他機種では到達時間が記録されるものもある。 本作では6桁固定で5桁への切り替えもできないため、そもそもカンスト自体が難しい。 ゲームフィールド周り、特にパネルがぼやけて見える。 これはドットが横長のSFCと同じ画面比率を再現するために正方画素で描いたパネルの絵を横に引き伸ばしたことによるもので、れっきとした仕様である。描き直しをせずGCへそのまま移植したため引き伸ばしの粗がやや目立つ。 他機種より改善されなかった点・劣化した点など ゲームモードごと別にあったエンディングが削減。VS COMのストーリー分岐も廃止。 これらはSFC版で好評だったごほうび要素のひとつである。「カウンターストップで終わったなら…」「ほかのゲームモードをクリアしたら…」「主人公をゲームオーバーにさせなかったら…」と、プレイヤーのモチベーション維持に繋がっていた。それが特に理由もなくばっさり削減されてしまった。 SFCでは重複を除くとエンドレス3万点以上、エンドレス99999点カンスト、ステージクリア、パズル、VSでそれぞれ異なるBGMのエンディングが見られた。エンディングで流れるスタッフロールも表示の演出に変化があったり、スタッフ名の表記が漢字混じり、もしくはかな表記だけだったりと、趣向が変えられている。 一方GCではエンディングが1つだけしかない。つまりどのゲームモードをどうクリアしようが見られるエンディングは同じ。特定条件でBGMがほかのもう一方に変わるのみ。 一応パズルモードではパズル問題作成スタッフの紹介エンディングがある。BGMは通常エンディングの使い回しだが。 GB版でさえBGMは使いまわしながらゲームモードごと別演出のスタッフロールが用意されていたので、容量と表現に制約のあった先行機種よりもバリエーションは少ないことになる。 相変わらず改善されていないキャラクターの選択制限。 1人用のエンドレスとスコアアタックではゲーム開始前に選択したキャラクターによってそれぞれ異なる固有の背景+BGMでゲームがプレイできる。SFCでは6人の妖精からしか選べなかったので、ほかの妖精や敵キャラクターでもプレイしたいという要望が多かった。 データ容量という制約はなくなったはずなのに、GC版でもこの制限はなぜか続投。ランダムで変わるメニュー画面の壁紙ではカタツムリ(?)、ペンギン、ラッコなど、選択できない残りの妖精のお供らしいキャラクターの姿を見ることができるものの、彼らの出番はこの壁紙以外にはない。 魔王サナトスの1人用画面はステージクリアのスペシャルステージ用として存在するのだが、SFCと同様にエンドレスとスコアアタックではやはり選べない。 ただし、ポケモンパズルリーグではスタジアムの背景1種で固定、BGMはランダムで選択もできないため、一応これでも修正された方。 2人用や多人数プレイでも選択できないキャラクターがいる。ラスボスの魔女おばば3人組は隠しコマンド等でも開放されないため、プレイヤーが使うことはできない。他作品ではコマンド入力で全員選択できるようになるのだが。 VS.COMのクジラのジルバ戦で見られた一枚絵の背景も使えない。 ポケモンパズルリーグではラスボスのミュウツー クローンポケモン戦で一枚絵の背景が使われており、こちらは隠しコマンドで使用することができた。 まともなフリー対戦ができない。 オプションのCPUスイッチをONにすると1P・2P両方ともコンピュータの操作となる。 同様のオプション機能が用意されているヨッシーのパネポンSFC版やポケモンパズルリーグでは2PのみCPU操作にできるので、2人用ゲームでコンピュータ相手にフリー対戦をすることができた。本作ではどういうわけか、ただコンピュータ同士の対戦を見るだけの機能にされている。なぜ変えた? 一応4人対戦モードでフリー対戦はできる。ただし後述の変則ルールになるうえ、小さな画面でプレイしなければならない。 その他 4人対戦モードのおじゃまパネル変則ルール おじゃまパネル対戦では「同時消しをした場合はそのパネルの色、連鎖をした場合は最後に消したパネルの色と同じゲームフィールドのプレイヤーへ おじゃまパネルが降る」変則ルールが設けられている。プレイヤー1の場合、水色▲のパネルを消してしまうと、自分で作った おじゃまパネルが自分のフィールドに降ってくる。 このルールはオプション等で変更することはできず、消すパネルの色を気にしながらプレイしなければならないため、自爆やミスの原因になり大不評。パーティプレイ向けの逆転要素なのだろうが、ガチ勢にとっては蛇足でしかない。 後の『パネルでポンDS』では他プレイヤーすべてにおじゃまパネルが降るよう変更された。 総評(パネポン) 海外版における海外チームの原作への理解の欠如ゆえの粗をローカライズで修正しきれなかったこと。この1点が本作の大きな問題点である。 時代に見合った進歩は見られるものの、原作となるSFC版や日本未発売の他機種で好評だった要素は改悪、改善すべき点はそのまま放置、バグや不可解な仕様設定による欠点も増えるなど、せっかくの新要素や改善点を打ち消してしまっている。このためSFC版の完全な代替作としては全く機能していないと言っていい。 ただでさえ国内での正式な続編展開が望めずに来ていた作品だっただけに、せめて流用開発に頼らず国内の開発スタッフに任せていれば…と思わざるを得ない作品になってしまった。
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パペッティア 【ぱぺってぃあ】 ジャンル アクション 対応機種 プレイステーション3 発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント 開発元 SCEジャパンスタジオ 発売日 2013年9月5日 定価 ディスク版 5,980円ダウンロード版 4,900円(共に税込) 判定 良作 SIEワールドワイド・スタジオ作品 概要 あらすじ 特徴・評価点 システム 世界観・演出 キャラクター オマケ・やり込み要素 難点 総評 その他 概要 劇場をモチーフとした独特な世界観のアクションゲーム。 ゲーム自体は比較的オーソドックスな2Dアクションだが、劇場を意識した作り込まれた舞台演出と、小ネタ満載の物語が特徴。 あらすじ 月の女神に可愛がられていたリトルベアはある日突然、女神の『ムーンストーン』と魔法のはさみ『カリバス』を強奪し反乱、ムーンベアキングと名乗り女神を撃退する。 そして、ムーンベアキングが王位を簒奪して以後、月は闇の世界へと変貌を遂げてしまう。 それから3年、ムーンベアキングは地球から子供の魂を攫っては自身の部下である闇の軍勢へと変えていた。 主人公クウタロウは同じように地球から攫われ、魂を人形に入れられた上、頭をもぎ取られてしまう。 どうしようもないクウタロウは『カリバス』と『ムーンストーン』を狙う月の魔女に拾われ、彼女の手引きで『カリバス』を盗み出す。 そしてその際、ムーンベアキングに捕らわれていた太陽の妖精ピカリナを助け出したクウタロウは地球へ帰るため、彼女とともに打倒ムーンベアキングの冒険へ旅立つのであった。 特徴・評価点 システム 本作のアクションは、聖なるはさみ『カリバス』を使ったカットアクションが特徴となっている。 ステージ内にはカットすることができるモノが多数配置されており、これらを切ることで進んでいく。 ジャンプ中にカリバスを使うと「エアカット」となり一時的に浮遊することができ、また何かを切り続けている限り飛び続けられる。 後半のステージではほとんどこれのみで進行する構成のステージも存在する。 また、「レールカット」という、縫い目のような点線に沿って自動で切り進むアクションもある。 次いで特徴的なのが、『ヘッド』。 本来のヘッドを失ったクウタロウは、冒険の最中様々なヘッドを入手し自分の頭として使っていくことになる。 新たなヘッドは、ステージ内の特定の場所を調べたり、イベントなどの際に入手できる。また、ステージ内に浮遊する「ヘッドポット」からはすでに入手したことのあるヘッドをランダムで入手できる。 ヘッドの数は100に上り、収集要素としての側面も持っている。 ヘッドごとに違う能力が備わっているということはないが、それぞれ固有のヘッドアクションがあり、特定の場所で特定のヘッドのアクションを行うことで、様々なギミックが発動する。 ボーナスステージへ行く、大量のムンピー(マリオのコインのようなもの)を入手できる、別ルートやショートカットの出現、ボス戦で楽ができる等々。 ヘッドは3つまでストックでき、ストック3つの状態で新たなヘッドに触れると、その段階で装備していたヘッドに上書きされる。 アクションポイントで必要なヘッドを潰してしまうこともあるので、ヘッドを取るか、取るなら何を潰すか等状況によって取捨選択をしていくことも大事。 とはいってもアクションできなかったからと言って重大な問題が生じるわけでもないが。 ダメージを受けるとヘッドは体から飛んで行ってしまい、3秒以内に拾えないと失ってしまう。穴に落ちたりしても1つ失ってしまう。ヘッドが1つもない状態になると1ミスとなる。 この仕様のためライフを失うことはあまりない。そのライフも初期値が多めな上、普通にプレイしているとみるみる増えていく。もっともそれ故ヌルゲーというわけではなく、それだけダメージを受ける機会が多いとも言える。 ヘッドには付け替えていくものの他に、ストーリー進行で入手する「ヒーローヘッド」という特殊なものもある。 攻略上重要なアクションが行えるようになるもので、全てで4つあり、ヘッド交換の必要がなくいつでも使えるものである。 ゲーム中ではクウタロウ以外にサポートキャラも操作することになる。最序盤のみ猫のインヤン、以降は太陽の妖精ピカリナとなる。 サポートキャラは無敵かつ画面内を縦横無尽に飛ぶことができ、ステージ内に多数仕込まれているギミックを捜索する役目を担う。 2Pプレイの場合、2Pがサポートキャラを操作することになる。1Pプレイ時は画面内の捜索程度しかできないが、2Pプレイ時は、敵への攻撃やヘッドの回収、障害物の排除など行えることが大幅に増加する。 これにより、2Pプレイでは大幅に難易度が低下する。しかし、仕込まれたギミックの多さから、あれやこれやと二人でワイワイ盛り上がりながら進めるという、1Pプレイとは少々趣の違ったプレイができる。 また、2Pのやれることが多いため、メインとサポートという形態ながら、2Pが暇になることは少ない。 ちなみに、サポート以外にもクウタロウからヘッドをもぎ取ったり、回収したヘッドを投げ捨てたりと、一種の妨害も可能。 顔が見える距離だから面白いが顔が見えないと感じが悪すぎるという理由でオンラインプレイは断念された。 ボス戦では、とどめの際などにQTEが挿入される。あまり良い印象を持たれないQTEだが、ネガティブな面を極力抑える努力がなされている。 失敗するとダメージ判定となるが、ボタンが表示されるとスローになるため意外と余裕があり、その時間制限も分かるようになっているなど、取り立てて厳しいものではない。 また、唐突にQTEイベントが始まるのではなく、プレイヤーのタイミングでイベントを開始させるようになっている。 また、QTEイベントではクウタロウとボスのダイナミックな立ち回りが繰り広げられており、没入間を高め飽きさせないものになっている。 難易度設定はなく、1Pプレイではそこそこ歯ごたえのあるアクションゲームとなる。 上述の通り2Pプレイでは難易度は優しくなる。 SCEファーストタイトルなので3Dテレビ・PSmoveにも対応している。 舞台劇(下記参照)という設定で、且つムービーやカットシーンでダイナミックに動きまくる本作は、3D表示と抜群にマッチしている。 PSmoveも同様で、ピカリナの操作とmoveとの親和性は非常に高い。 世界観・演出 本作は劇場をモチーフとしており、ゲームの物語自体が劇場で公演されている演劇であるという設定である。登場キャラクターも演劇に出演している演者であり、メタ的な発言も多い。 タイトル画面ではナレーションによる劇場案内や諸注意が流れる。何パターンかあり、放置しているといろいろ聞ける。 また、ステージセレクト画面でも、放置しているとナレーションによるガイダンスや出演を待つ舞台裏のキャラクター達の会話が流れる。こちらは5分程度放置している必要があり、普通にやっていたら恐らく気付かない。 後でもう少し詳細に語るヘッドストーリーでは、劇中の役ではなく演者としての設定が語られる楽屋ネタも多い。 物語上では相当数の小ネタが仕込まれており、「私の魂の名前がそんな俗っぽいはずがない」「わふー!」「ビックウェーブに!」といったパロディネタも豊富。 中にはディ○ニーを意図したようなかなり危ないものもある。 演出面でも劇場は強く意識されており、画面は常に観客席から舞台を見る視点で固定されている。 2Dアクションだがスクロールはせず、舞台装置が転換してステージが進んでいく。 ムービーシーンでも舞台装置の転換によりアングル変更が行われる。 ライティングなどの演出や紙吹雪などで表現される効果などは本物の舞台を参考にしており、リアリティがある。また、舞台上のセットはあえて作り物としての手作り感が意識されて表現されている。 ムービーシーンでは、個々のリアリティは維持しつつ、ゲームならではの現実ではあり得ないダイナミックな動きをする舞台装置も見られる。 転換して新たなセットが登場する際は、全ての小道具がちゃんとそれぞれ揺れ動いており、細かなところまで作り込まれているのがよく分かる。こういう細かいところに注視してプレイしてみるのも面白いかもしれない。 作中では狂言回しのナレーションの他、要所要所では観客からの歓声や笑い声も入り、本当に劇場で劇を見ているような没入間を味わえる。 ステージ開始と終了時、またはステージ中にムービーが挟まれるのだが、このムービーは大作IPや大作CGアニメも真っ青なくらい、とにかく洒落にならないほど動きまくる。そのクオリティは何度見ても飽きないほどにずば抜けて高い。 使用されているBGMは、「メリダとおそろしの森」や「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」等を手掛けた作曲家、パトリック・ドイルによるもので、捨てる曲が全くないほどの名曲揃いである。 サウンドトラックを望む声も多いが、残念ながら2017年現在未だ発売されていない。 ストーリー自体は月を舞台としたファンタジーである。 本作における月は生命溢れる世界であり、森や海、荒野や町など様々なステージを進むことになる。ロボットや工場、宇宙のようなSF色の強いステージもある。 ちなみに、コメディ的な演出や満載の小ネタからコミカルな作品だが、世界観の本質はダークファンタジー寄り。冷静に見てみると実はエグイ描写も多い。 お笑い要素もブラックジョークは少なくない。 キャラクター 本作は各キャラクターもよく作られており、個性豊かな面々がひしめいている。 本作を語るうえで欠かせないのは、劇場支配人で本作の案内人としてナレーションを務める、藤原啓治演じるミスターGだろう。 ストーリー進行に伴う物語の語りの他にも、ギミックやステージに関連はしていても物語的にはどうでもいいことを語り始めることも多い。むしろそちらの方が熱が入り、おかしなテンションになっていることもある。 ボーナスステージでは特に顕著である。おかしな語りに耳を貸しすぎてタイムアップなんてこともある。 狂言回しの域を超えて劇中へツッコむことも。 ちなみに、本作は海外版が先に収録されており、そちらではダンディな感じだったらしいのだが、日本語では同じ雰囲気ではイメージに合わなかったため、藤原啓治が起用され軽薄さもあるキャラクターとなったとのこと。 もう一人欠かせないのが、クウタロウのサポートキャラクターとして冒険に随伴する、松岡由貴が演じるピカリナ。 関西弁で話し、ギミックを動かしたりして画面内に動きがあるとことあるごとによく喋り、よくツッコむ。 ナレーションにツッコんだり言い合いをしたりと、最もメタ的な発言の多いキャラでもあり、プレイヤーの間ではカワイイと評判。 ちなみに声優の松岡由貴は関西出身である。 この二人が特に凄まじくセリフ量が多いが、他のキャラクターもステージ中なにかと喋る。 月の魔女エズマー・ポッツ、魔女の飼い猫インヤン、ムーンベアキング、その部下の12人の将軍、その他ステージ毎の脇役などキャラ数は地味に多いがそれぞれしっかりキャラ立ちしている。 特に月の魔女はチュートリアルの度にコスプレする等いちいち芸が細かい。チュートリアル中にR2で触ったり攻撃したりすると、専用のリアクションを取ってプレイヤーを大笑いさせてくれる。 他に特徴的なキャラクターなのが、雑魚敵である「デク」。蒸気機関にあくせく石炭をくべたり、クウタロウを攻撃するための仕掛けに自分が巻き込まれたり、タコの人形に頬ずりしたり、自分が作った雪玉に巻き込まれて転がったりと、画面の何気ない部分でコミカル且つ微笑ましい動きをし、プレイヤーを和ませてくれる。 ちなみに、主人公クウタロウは本来のヘッドを失い、様々なヘッドを代用しながら進んでいくため、一切セリフはない。 ただし、コミカルに動き回り感情を豊かに表現しているため、個性的な面々に囲まれながらも埋もれてしまってはいない。 参加している声優は実力派の方々で、その演技も演劇的なものになっている。 オマケ・やり込み要素 ステージ開始時には、回収したヘッドの数、助けた子供の魂の数、ボーナスステージの発見およびクリアについてが表示される。 上述の通りヘッドは100種類あり、ヘッドコレクションで入手したヘッドを閲覧することができる。 ここではヘッドストーリーという、各ヘッドにまつわるちょっとした話を読むことができる。 キャラの裏話や楽屋ネタ、月の生物の変な生態等々、全体的にネタに満ちたくだらなくも面白い話が並んでいる。 しかるべき場所でヘッドアクションをしたかどうかも表示されており、集めるだけでなく実際に使用するというやり込みもある。 入手できていないヘッドについては、ここで入手法についてのヒントを見ることができる。 子供の魂は、ザコ敵のデクや中ボス的な存在のボロには子供の魂が詰め込まれており、これらからすべての魂を開放できたかどうかというものである。 ボスであるボロはともかく、ザコであるデクは分かりづらい場所にいたり、ギミックをしっかり発動させていく必要があったりと見落とすことも多い。 また、攻撃した反動でうっかり穴などに落としてしまうと魂の開放ができなくなってしまうため、足場が悪い場所では上手いこと攻撃する必要がある。 発見したボーナスステージがプレイできるボーナスチャレンジもある。 ストーリー上では発見したもののクリアできなかったものも、こちらでクリアできればクリア扱いとなる。 ボーナス内でヘッドアクションがあるステージも多いが、ボーナスチャレンジでは必要なヘッドを装備した状態で開始でき、加えてヘッドアクションもこちらで初発動でもしっかり登録される。 「絵本」というキャラクターのバックストーリーが読めるオマケ要素もある。各章クリア後に追加されていく。 全編が藤原の朗読である。男も女も問わず藤原が様々な声色で演じている。故に若干シュールな場面も。 しかし、内容自体は全体的にシリアスな雰囲気のお話である。 難点 ムービーは多め。プレイヤーが操作できないパートは比較的多く挿入される。 画面が固定のため没入していると違和感も少ないが、テンポを崩していると感じる人もいるだろう。 また、やり直しの際などは特に煩わしさを感じることがある。 一応細かくスキップすることができる。 ヘッドは数が多いが、結局のところ収集要素でしかなくなっている面が強い。 ゲーム自体はオーソドックスな2Dアクション。 綺麗なグラフィックと独特の演出でそこに留まらない作品となっているが、ゲームプレイ自体は、良くも悪くも無難。 ボス戦も演出はバリエーション豊かで大いに楽しませてくれるが、プレイヤーがやること自体に大した差はない。 世界観に入り込めなかったりアクション優先だと、飽きが早いかもしれない。 敵の少なさ。 上述の通り、主にザコ敵はデクのみであり、その上ステージによってはろくに出てこない。 敵と戦うことに重きがある作品ではないが、その面でのバリエーションの乏しさは目につく。 一応狂暴化した動物といったものもでてくるが、1Pプレイでは避けるしかない障害物であることが主。 ゲーム内で示されるやり込み要素は1Pプレイでも問題なく埋められるが、トロフィーとなると2Pプレイヤーが条件となるものもあり、一人でやり込むと面倒くさい。 一度エンディングを見た後に入手可能になるヘッドのヘッドアクションでサポートキャラを2P仕様にすることができ、それでトロフィー回収もできるので、コントローラーを2つ用意する必要はない。ただし、そのヘッドを装備し続ける必要があり、また一度紛失すると取り直すのが面倒なのでやり辛さは残る。 総評 劇場をモチーフとした今までに類を見なかったゲームデザインが最大の特徴で、その表現・作り込みに対して尽きる事のないスタッフの愛が感じられる作品。 その完成度は極めて高く、ストーリー・BGM・グラフィック・アクション性・ゲームバランス・キャラクター・設定、更にはネイティブフルハイビジョン対応・高く安定したフレームレート・皆無に近い不具合・3D立体視対応・PSmove対応と殆ど非の打ちどころが無い。 あなたがこの世界観にのめり込めるなら、そのプレイ体験は素晴らしいものになるだろう。さぁあなたも魔法劇場へ!! その他 PSNでは体験版の他にリハーサル版というものも配信されている。 これは、「本番(製品)」に向けて準備中のステージやキャラクターを見ることができるというもので、専用のボイス・演出などを伴って進行する特殊なものである。 制作側はプレイできるトレイラーのようなものと表現していた。 これをベースに以下のようなものも制作されている。 2013年8月30日にニコニコ生放送で放送された「電人☆ゲッチャ!」にてこれの為のみ「高橋名人ヘッド」が製作された。 専用のヘッドアクションもある他、ボイスもこれ用に撮り下ろしている謎の力の入れようであった。 期間限定で一時的に、名人仕様のリハーサル版が配信されていた。 2013年11月8日に同じくニコニコ生放送で放送された「NGC『SIREN』10周年記念特別生放送」では、『SIREN』シリーズ10周年を記念して制作された「SIREN 10周年記念バージョン」が公開された。 SIRENの主人公須田恭也のヘッドや屍人のビジュアルのザコ敵などが用意された。ヘッドアクションももちろん完備。 元々身内で行われた記念イベント用に制作されたもののため、声はさすがにキャスト本人ではないが、専用のセリフも用意されており、SIRENファンがニヤリとできる要素も。 こちらは、SIRENシリーズの制作に関わったスタッフが、今作にも多く携わっていることから実現したものである。 配信を望む声も多いが、音沙汰はない。